『これは映画ではない』
映画をつくったら即刻逮捕!? それなら「これは映画ではない」!
逞しいユーモアが軟禁生活をアートに変える。必見のプロテスト・エンターテインメント!

ジャファール・パナヒ
*カンヌ国際映画祭カメラドール、ヴェネチア国際映画祭グランプリ、
 ベルリン映画祭審査員グランプリ受賞のイランの名匠

反体制的な活動により、20年間の映画製作禁止、出国禁止、マスコミとの接触禁止、そして6年間の懲役の刑を申し渡されたイランの名匠ジャファール・パナヒ監督。
スティーヴン・スピルバーグ、ティム・バートン、ショーン・ペン、フレデリック・ワイズマンら世界の映画人が、いまだ軟禁中のパナヒ監督の自由を求めて声をあげている。
 そのパナヒ監督が、友人のミルタマスブ監督の協力のもと、軟禁中の自宅で映像を撮影。完成させたその映像をUSBファイルに収め、お菓子の箱に隠して、ある知人のルートで密かに国外へ持ち出し、カンヌ映画祭に出品してしまった。USBファイルには、こんなタイトルが記されていた。『これは映画ではない』。

この前代未聞のタイトルは、映画をつくったら即刻逮捕。それなら、映画でなければ何をつくっても構わないだろう、というパナヒ監督の痛烈なブラック・ユーモア。
さらに自身の軟禁生活を描きながらも、作品の語り口はあくまでユーモラス。見る者を飽きさせない様々な創意工夫に溢れている。どこまでが偶然でどこまでが演出なのか。黄金期イラン映画を彷彿させるスリリングなスタイルで周到に組み立てたられた今年必見の快作の初日が決定いたしました!

9月22日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー!!

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執筆者

Yasuhiro Togawa