世界初のスプラッタームービー『血の祝祭日』を監督、スプラッタームービーの礎を作り、ホラーファンからは“ゴッドファーザー・オブ・ゴア”と愛される生きる伝説の映画監督“ハーシェル・ゴードン・ルイス”。
元祖スプラッタームービー『血の祝祭日』の公開から来年で50周年を迎える今、彼の半生とスプラッタームービーの誕生と歴史を記録したドキュメンタリー映画『ゴッドファーザー・オブ・ゴア』の日本公開が決定しました。
監督は、グラインドハウス・ムービーの申し子と言われ『バスケットケース』『ブレインダメージ』など名作ホラー映画を監督したフランク・ヘネンロッター。
さらに今回は、ハーシェル・ゴードン・ルイスの血まみれフィルモグラフィーの中から最重要ゴア映画5作品を厳選し、全6作品を期間中上映する“ハーシェル・ゴードン・ルイス映画祭”を開催いたします。
『血の祝祭日』『2000人の狂人』などの代表作から、いまやほとんど観る機会のない幻の作品『ゴア・ゴア・ガールズ』など血まみれ映画の名作をスクリーンで観る最後のチャンスです!
映画祭の上映は10/6(土)よりシアターN渋谷にて2週間限定ロードショー。
タイムテーブルなど詳細は近日発表!
(配給:キングレコード+TRASH-UP!!)

◆ハーシェル・ゴードン・ルイス◆
1926年ピッツバーグ生まれ。英語講師をしていたルイスは30代でシカゴの映画館と広告代理店のオーナーに転職。
そのうちに映画製作にも乗り出す。ポルノ映画を数本監督した後、ハリウッドの大作映画に対抗し、低予算のホラー映画『血の祝祭日』を製作する。
この作品はハリウッド映画ではタブーだった、はらわたが飛び出すなどの直接的残酷描写満載の映画で、批評家、観客にバッシングを受けながらも、興行的には大ヒットを記録した。
スプラッタームービーを世に生み出したルイスは、その後も『2000人の狂人』『カラー・ミー・ブラッド・レッド』などの“ゴア・ムービー”(血糊映画)を監督し続け、1972年の『ゴア・ゴア・ガールズ』を最後に監督を引退する。
その後ルイスの作品の数々は80年代のフランスで再評価され、世界的にブームとなる。
ルイス作品で育った世代がホラー映画を作るようになり、今もホラー映画シーンに大きな影響を与え続けている。

“ハーシェル・ゴードン・ルイス映画祭”これを観ずしてゴアを語るべからず!

◆『ゴッドファーザー・オブ・ゴア』
(THE GODFATHER OF GORE)2010年110分
世界初のスプラッタームービー監督ハーシェル・ゴードン・ルイスの半生と、スプラッタームービーの誕生を描いたドキュメンタリー。
監督は『バスケットケース』シリーズ、『ブレインダメージ』『フランケンフッカー』のフランク・ヘネンロッター。

◆『血の祝祭日』
(BLOOD FEAST)1963年70分
監督:ハーシェル・ゴードン・ルイス
出演:コニー・メイソン、トーマス・ウッド、マル・アーノルド
ホラー映画史に残る世界初のスプラッタームービー。
眼球をえぐる、足を切断するなど、美女の殺戮シーンを延々と映し出す残酷描写の連続に公開当時、大反響を巻き起こしながらも大ヒットを記録した。

◆『2000人の狂人』
(TWO THOUSAND MANIACS!)
1964年87分監督:ハーシェル・ゴードン・ルイス
出演:コニー・メイソン、トーマス・ウッド
南北戦争百周年を記念して作られた作品。
百年に一度しか現われない村で北部軍に虐殺された村民2000人の亡霊が、迷い込んだ北部出身の若者たちを嬲り殺していく。
老若男女村人たちがげらげら笑いながら、若者を惨殺していく描写に日常と非日常が逆転する狂気の映画。

◆『カラー・ミー・ブラッド・レッド』
(COLOR ME BLOOD RED)1965年80分
監督:ハーシェル・ゴードン・ルイス
出演:ドン・ジョゼフ、キャンディ・コンダー
『血の祝祭日』『2000人の狂人』に続くブラッド・トリロジーの3作目。
スランプに陥った画家が、血を絵の具に使って絵を描くため、美女を殺戮していく。

◆『血の魔術師』
(THE WIZARD OF GORE)1970年96分
監督:ハーシェル・ゴードン・ルイス
出演:レイ・セイガー、ジュディ・クレア
ハーシェル・ゴードン・ルイス最高傑作にして代名詞と言われる後期の傑作。
ラストは哲学的ともSF的とも思える衝撃的展開が待っており、この作品が傑作と言われる所以である。

◆『ゴア・ゴア・ガールズ』(THE GORE GORE GIRLS)1972年85分監督:ハーシェル・ゴードン・ルイス出演:フランク・クレス、エミー・ファレル
ハーシェル・ゴードン・ルイスの監督引退作。
引退作の名に恥じない大スプラッター大会が繰り広げられる。
日本では長年見る機会がほとんどなかった幻の作品で、今回の映画祭は貴重なチャンスである。

10月6日(土)よりシアターN渋谷にて2週間限定開催!

執筆者

Yasuhiro Togawa