9月15日全国ロードショーとなる話題の映画『鍵泥棒のメソッド』が9月6日から行われるトロント国際映画祭のコンテンポラリー・ワールドシネマ部門に選出されました。「世界的な視野と注目すべきストーリー性を持つ作品」をセレクションする本部門。昨年、アカデミー賞外国語映画賞を受賞した『別離』が出品された部門でもあります。この他、マレーシア日本映画祭オープニング上映をはじめ、香港国際映画祭、バンクーバー国際映画祭、ハワイ国際映画祭、シドニー・メルボルン日本映画祭、フランス・パリのKINOTAYO映画祭など12を超える世界中の映画祭からオファーが相次いでおり、今年の上海映画祭の最優秀脚本賞を受賞した『鍵泥棒のメソッド』が、世界でも大きな注目を集めています。

トロント映画祭のプログラマー、ジョバンナ・フルヴィ氏は、
「劇中の独特のキャラクタ−設定と、予想不可能の話が交差する展開は現在の邦画の素晴らしさを象徴しているようだ。考え抜かれ、完璧に練られた構成の素晴らしい脚本。また俳優たち演技も素晴らしい。面白いだけでなく同時に感情に訴える演技をみせてくれる」と絶賛のコメントを寄せている。

また映画評論家であり、数々の映画祭のプログラマーを務め、三池崇史や北野武など日本の監督を広く世界へ紹介したことで知られるトニー・レインズ氏も、
「自分が作り出した登場人物たちをここまで愛せる監督は内田けんじ以外にいないし、それはとても素晴らしいこと。彼は複雑なプロットと鋭さの中に、登場人物たちをユーモアたっぷりに融合させ、エンターテイメント性の高い映画を作り出す。内田さんは、現代で最も先端を行く監督のうちの1人。今一番、注目しています」と語っており、トロント国際映画祭の上映も、多くのバイヤーたちが殺到することが予想されます。

世界が注目する「鍵泥棒のメソッド」は9月15日(土)全国公開。

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執筆者

Yasuhiro Togawa