新しい時代の青春映画『桐島、部活やめるってよ』がついに8月11日に公開されました。これまでマスコミ業界内で受けていた高い評価は、一般の映画ファンにも早くも飛び火。一言では語りつくせない青春の機微を見事に描き出し、同じ場面でボロボロと泣く人もいれば大笑いする人もおり、早くもリピーターが続出するなど、この夏の話題作公開ラッシュの中で異彩を放つ映画となっております。

朝井リョウ氏の著した原作小説では大きくクローズアップされ、衝撃的な内容から、原作の中でも人気キャラクターのひとりであるという「宮部実果」。映画では学校の中での出来事に絞り込んで映像化したため、多くは語られていないが、原作小説では宮部実果の家族の話が衝撃的に描かれている。映画本編中でも、実果のセリフの中に“死んだ姉”について話している部分があるが、多くは語られていない。その実果の知られざる真実を、映画と同じく清水くるみ主演によってスペシャルドラマ化!

本作で、清水演じる実果は、橋本愛演じるヒロインのかすみと同じくバドミントン部に所属しているが、友人に対してどこかコンプレックスを持つという難しい役どころを演じている。本作の初日舞台挨拶で、「この映画には1人1人にストーリーがあります。12人のドラマがあるので、12回観てください!」と本作の魅力を語った清水だが、映画で “実果”を演じるにあたって、原作を読み込み、深く作りこんでいただけに、今回のスピンオフドラマでも入魂の熱演。

映画を公開前にいち早く観て感動した板谷由夏が、母親の声で特別出演を果たし、清水くるみをバックアップ。スタッフにも、若き才能を投入!監督には大学院修了作品として制作した「理髪師」が2012年カンヌ映画祭のシネフォンダシオン部門(1998年より実施されている、若手の映画製作者を中心に上映する部門)公式出品を果たした注目のクリエイター、秋野翔一が手掛けているのも見逃せない。実果の真実を知ることで、より映画を楽しめる内容だけに、映画館に行く前に“予習”として観るもよし。または、映画を観た後で実果の魅力により深く触れるもよし。このスペシャルドラマは、WOWOWの特別番組内で現在放送中だ。

【スピンオフドラマ概要】
タイトル:『宮部実果』〜映画「桐島、部活やめるってよ」スピンオフ〜
原作:朝井リョウ(集英社文庫刊)
監督・脚本・編集:秋野翔一/東京藝術大学大学院映像科映画専攻2011年卒業。修了制作「理容師」が2012年カンヌ映画祭シネフォンダシオン部門公式出品。(次世代フィルムメイカーを発掘するために設けられた部門。秋野作品は、世界中からエントリーされた1700本の中から15本に選出。)海外映画関係者からも声がかかるなど、国内外問わず注目される大物新人。
脚本:元澤英悟(早稲田大学卒業後、東京藝術大学大学院映像科映画専攻脚本コースに進学し、秋野監督と出会う。2011年卒業。在学中から秋野監督作品での脚本を手がけ、「理容師」でカンヌデビュー。)
出演:清水くるみ 板谷由夏(特別出演)

放送:WOWOWにて無料放送!8月3日〜8月27日11回放送!
   BSデジタルをご覧になれる方ならどなたでも視聴可能です!!

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執筆者

Yasuhiro Togawa