自らを犠牲にしてまで真の教育を授けようとする教師と、
心を閉ざして生きてきた少年たちの、感動の実話。

ブラジル、イタリアに続き、ワールドカップ優勝3回を誇り、FIFAランキングでは常に上位をキープ。世界を代表するサッカー強豪国として誰もが認めるドイツ。しかし19世紀末、帝国主義下のドイツでは反英感情が根強く、イギリスで生まれたサッカーは“反社会的”なものとされていた。そんな中、地方都市の名門校にイギリスからドイツ初の英語教師が赴任する。コンラート・コッホ、後に<ドイツ・サッカーの父>と呼ばれる実在の人物である。
コッホは、イギリス=英語に対する生徒たちの強い偏見と無関心さを見て、授業にサッカーをとりいれる。サッカー用語を通じて英語を教え、国籍や階級に対する生徒たちの差別意識を正すため、敵味方なく公平に敬意を払う“フェアプレイ”の精神や、仲間を思いやる“チームプレイ”の大切さを教え、生徒たちの自立と成長を促していく。外の世界を知らぬまま、外の世界を知らぬまま抑圧された日常に疑問を持つことなく過ごしていた生徒たちも、生まれて初めてゲームスポーツに触れることで心身を解放され、徐々にサッカーの虜になっていく。そして、戸惑いながらも、自らの意志を持ち、それぞれに選んだ道を歩み始めていく。
ところが、コッホの型破りな教育は型破りな教育は周囲の反感を買い、規律と慣習のみを信じる教師や親、地元の名士たちはコッホを学校から排除しようとさまざまな圧力をかけてくる。その圧力を跳ね返し続けていたコッホも、生徒を守るため、ついには身を引く決意を迫られる。だがその時、生徒たち自らが立ち上がった。

予告編::http://youtu.be/hB2yee8Zvic

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執筆者

Yasuhiro Togawa