竹内結子が初めての刑事役を演じた人気ドラマ「ストロベリーナイト」。2012年1月期に放送され、平均視聴率は15.4%という好記録を樹立。この作品の映画化が、3月20日、ドラマの最終回で発表されました。

ドラマの原作は、小説「姫川玲子シリーズ」(誉田哲也著/光文社刊)。ノンキャリアながら20代で警部補に昇任した智力と美貌の女刑事・姫川玲子が事件を解決する人気シリーズで、これまでに計5冊発売され、累計180万部を売り上げています。このシリーズの中で小説「ストロベリーナイト」が2010年11月に放映されたスペシャルドラマの原作となり、「ソウルケイジ」「シンメトリー」「感染遊戯」が、連続ドラマの原作となりました。

今回の映画化では、シリーズ最高傑作との呼び声が高い「インビジブルレイン」を原作として物語が展開します。高校時代に犯罪被害にあいながらも、刑事となる道を選び、自らの内にある“殺意”と向き合いながら職務にあたる主人公・姫川玲子(竹内結子)。暴力団構成員が立て続けに殺されるというヤマを追う最中、事件のカギを握ると思われる暴力団幹部・牧田勲(大沢たかお)と出会い、立場を越えて徐々に惹かれていくという物語が展開します。

そして、この度、6月30日(土)に名古屋市の協力により市街地を全面封鎖するなど映画のスケールそのままの大掛かりな撮影で遂にクランクアップとなりました。最後の一番ハードなシーンの撮影にふさわしい、水の使用量50t、スタッフ100人、エキストラ1日150人、ハイライダー2台、タンク車5台、車両50台を使用できる大規模なロケーションを求め、スタッフが全国各地を周り、条件的に一番合った名古屋での撮影を敢行。今作を象徴するような雨の中のクライマックスシーンにて 竹内結子、大沢たかお、金子賢の三人がアップ。スタッフに歓声で迎えられながら、雨に濡れたままの格好で、「やっと終わった〜!!」と 竹内結子が叫ぶなどキャストスタッフともに興奮も冷めやらぬオールアップとなりました。

また先日、映画からの出演が発表された牧田勲役の大沢たかお、和田徹役の三浦友和、レギュラー陣の西島秀俊、小出恵介、丸山隆平、武田鉄矢に加え、第68回ヴェネツィア国際映画祭で最優秀新人賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞し、その後も数々の映画に出演。今、最も注目を集める人気若手俳優の一人染谷将太が今回の物語の鍵を握る重要な役どころである柳井健斗役を演じます。また、牧田勲率いる龍崎組極清会構成員に金子賢、六龍会構成員の小林充役に金子ノブアキ、その他石橋蓮司や田中哲司など豪華俳優陣が出演いたします。

 「姫川班」をはじめとするドラマのレギュラー陣も総出演!!超・豪華俳優陣による夢の共演、映画版ならではの「ストロベリーナイト」の新たな展開に目が離せません。ぜひご期待ください!!

【竹内結子のコメント】

「雨」が本作では大きなキーワードになっているので、撮影ではほぼ毎日雨を降らせていました。お日様が出ると皆の顔が曇る現場は今までに無かったことですね。そんな中、たった一つだけ、晴れた空のシーンがあります。大きな意味をもつシーンになっているのでそこがどこか気付いてもらえると嬉しいです。撮影方法や技術面においてドラマ収録現場とは異なる手法が取り入れられているので、スクリーン版ならではの作品になっていると思います。
姫川班をはじめ、ストロベリーナイト全レギュラーキャストが再集結ということで、現場の雰囲気がまとまるスピードが早く、活気に溢れていました。私にとってもかけがえの無い仲間である姫川班や素晴らしい出演者の方々とまた同じ時間を過ごせるのは何かのご褒美のようで、毎日がとても楽しかったです。
今作からの登場である大沢たかおさんは、普段は気さくに相談事にのってくれるかっこ良くて優しい兄のようでもあり、私個人にとって王子様的存在でもある方なのですが、牧田という役のフィルターを通すととても恐ろしい人なので関わりたくないです。早く撮影が終わらないかと内心では嘆いていました(笑)
 また、三浦友和さんにお会いすると、皆の絶大な信頼を集める捜査一課長の和田という役柄をそのまま感じられるお人柄で、本当に素敵な方ですよね。撮影現場のモニターでお芝居をみていた男性スタッフ陣からも「格好良い、惚れる」といった声が上がっていたのが印象的でした。
スクリーン版「ストロベリーナイト」は、連続ドラマからさらなるスペシャルゲストが登場しフルパワーでお届けするのでご期待頂くとともに、今回は「喪失」がもう一つのキーワードでもあります。捜査一課、姫川班、全登場人物がどんな結末を迎えるのか、皆さんがその衝撃に耐えてくださることを願っています。

【西島秀俊のコメント】
お疲れ様でした。クランクアップという事で、寂しい気持ちでいっぱいですが
このクルーの一員として撮影に参加できた事が幸せで誇りに思える大切な時間でした。
皆さんお疲れ様でした。

【大沢たかおのコメント】
今まで多くの撮影現場を経験してきましたが、全編雨という現場は無く、この作品に参加するにあたって非常に興味を持った点でもありました。晴れていると撮影が中止という事もあって、今までにない刺激を受け、そうした楽しみもある現場でした。姫川玲子はとてもクールで色んなものを抱えている。男社会の中で様々なことを犠牲にしたり、心に蓋をしたりして生きていかなければならない。そんな姫川を竹内結子さんは現場に入ると常に身に纏っているので、自分も安心して演技が出来ました。竹内結子さん、柳井を演じる染谷将太くんといった違った異彩を放つ役者さんとの撮影日々だったのでひとつひとつのシーンが刺激になって毎日すごく楽しかったです。
佐藤祐市監督を信頼して演技が出来ていたし、一つ一つ手応えがあって毎日撮影に臨めました。ドラマを応援してくれているファンの皆さんの期待に応えるような作品になっていると思うし、ドラマを見ていない方にもこれをきっかけに「ストロベリーナイト」のファンになって欲しいと思います。

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執筆者

Yasuhiro Togawa