◆グレードアップした迫力映像で、批評家たちもさらなる展開に期待!!

昨年度ケーブルドラマNo.1 ヒットを記録した「フォーリング スカイズ」、先週遂にシーズン2のプレミア全米で放送された。NBA の決勝シリーズと放送がぶつかったものの、ケーブル局としては依然手堅い450万人の視聴者がプレミアを見届けた。
エンターテインメント・ウイークリー誌のサイトは「TNT の分析によれば、録画率を含めればシーズン2プレミアの総視聴者数は600万人を超える」と伝えている。
渋みと深みを増した本作の再スタートに、有力誌VARIETY は「最近のスピルバーグ製作総指揮のドラマ群の中ではもっとも顕著な成功であり、TNT が胸を張っていい作品だ」と評価している。

◆より過激でリアルに!思わず大人も身悶えする衝撃シーンも!
全米では 25〜55 才の大人層に支持されているこのドラマは、特殊効果もメイクも“エグい”。
エイリアンたちに支配され、精神をコントロールされる登場人物たちは、その肉体も蝕まれる。
その映像表現は、よりリアルに、より痛みの伝わりそうな仕掛けで溢れている。シーズン2では主人公のトムも無傷ではいられない。彼を襲う激痛を見せつける視覚効果は「うぅっ!!」と思わず声をあげずには見られないほど、リアルで衝撃的な出来映えだ。

◆お見事!2分10秒間の長回しワンショット。巧みなカメラワークは必見!
シーズン2プレミアのエピソード2話を手がけたのは、「HEROES/ヒーローズ」でもその力を証明したグレッグ・ビーマン(監督)とネイト・グッドマン(撮影監督)である。目の前に迫る危機を描写する重厚な映像の色合いや質感もさることながら、カメラワークも凝りに凝っている。2話目のクライマックス直前、市民軍のキャンプで戦いの準備を進める登場人物たちの様子を、一気に2分10秒にも亘る長回しのワンショットで見せるシーンは、相当なリハーサルを要したはず。
作り手の気迫が伝わって来る見せ場に、ドラマファンも唸ること必至!!!

◆なぜ「フォーリング スカイズ」は強さを発揮しているのか!?好調の要因とは?
一つには、「家族」を題材にはしているが、ファミリー向けのライトな作品にしなかったことだ。スピルバーグが製作に名を連ねた他のドラマ作品でも、それが地上波テレビ局による製作&放送の場合は、若年や老年も含む幅広い視聴者層の獲得が至上命題となるため、“人間の生々しい葛藤や痛み、暗澹たる試練”を鋭く活写できないケースは少なくない。あるいは映画で同じことを描こうとしても、攻撃してきたエイリアンたちの“現実的な侵略意図や、具体的な性質や特徴”を2時間の尺で伝えるのは難しく、浅い物語になってしまう。一方「フォーリングスカイズ」は異星人に対し、一丸になれない人々の人間模様をあぶり出し、芽生える絆を丁寧に捉え、異星人たちと人間との一進一退の攻防と戦略を論理的に紡いでいく作風が売りであり、その大人の鑑賞眼に堪える ”ディープさ” が人気の秘密なのだ。

「フォーリング スカイズ<ファースト・シーズン>」全10話

2012年7月18日発売/同日DVDレンタル&EST配信開始

ブルーレイ コンプリート・ボックス(¥11,800 税込)
DVD コンプリート・ボックス(¥9,800 税込)

発売・販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ

執筆者

Yasuhiro Togawa