伝説の男たち、再びー
故・原田芳雄主演、『モンスターズクラブ』『I’M FLASH!』の豊田利晃監督作品。
涙のように血が流れた。ナイフのように魂が刺さった。
2012 年の今だからこそ響く、希望の歌!
9 年ぶりに、伝説の9 人が、シャバに帰ってくる!!

破滅の絆、不滅のソウル。このバカどもに泣かされた!
刑務所からの脱走に成功した9人の男たち。さまざまな想いを抱えながらも、一台のバンにฮ乗し、大金が隠されている富士山麓の小学校を目指す。旅を続けるうちに彼らは生まれて初めて連帯感、充足感、生きることへの希望を感じ始めていた。そして9人は囚われる前に失ったものを取り戻し、やり残したことへ決着をつけることを心に誓うが・・・。
1998年に『ポルノスター』、2001年に『アンチェイン』と『青い春』、2003年に本作『ナインソウルズ』、2005年に『空中庭園』、2009年に『蘇りの血』、そして今年『モンスターズクラブ』、『I’M FLASH!』と2本の話題作を送り出す豊田監督は、常に、社会にはびこる閉塞感を敏感に捉え、あたたかなユーモアと鋭利な視線、そして鮮烈なメッセージと共に弱き者たちを描き出す。9年ぶりにニュープリントで上映される本作『ナイン・ソウルズ』は、2012年の我々に問いかける。わずかな夢とささやかな幸せを願う人間ฮ士が集まった時、強い絆は生まれ、奇跡は起きるのか。本作は、多くのものを失ってしまった今では描けない、失う前だからこそ描けた、かけがえのない希望と勇気の物語である。

男たちはもがき、女たちは見届ける。
故・原田芳雄主演、今では考えられない個性派アンサンブルキャストの集結。
主演は昨年惜しくもこの世を去った原田芳雄。父親としての役目を果たそうと心に秘めながら脱走犯たちのリーダーとなる姿からは、内なるあたたかさが溢れ出す。『まほろ駅前多田便利軒』で愛おしいほどのバディ感を作り上げた松田龍平と瑛太が、対立していく兄弟役を演じるのも見逃せない。また、豊田監督デビュー作『ポルノスター』にも主演した千原浩史(千原ジュニア)、本作が初の本格的映画出演となった板尾創路ほか、鬼丸、KEE(渋川清彦)、マメ山田、鈴日卓爾、大楽源太(市鏡赫)といった実に個性派な面々が出演。そして、松たか子が原田芳雄の娘役を演じるなど、伊東美咲、京野ことみ、唯野􁧂歩子、今宿麻美、鈴日􁧙といった女優陣がそれぞれの男たちのドラマを見届ける重要な役どころで出演している。

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執筆者

Yasuhiro Togawa