日本の官能文学を彷彿とさせる、奇才ジャウマ・バラゲロの新境地!

ホラー映画『REC/レック』で一躍知名度を轟かせたスペインの奇才、ジャウマ・バラゲロ監督。そんな彼が新たに仕掛けるテーマは“妄想”。男性なら一度は思い描いてしまう不埒な妄想を、官能と緊迫感の入り混じる映像で実現した本作は、男性なら興奮、女性なら恐怖を感じずにはいられないだろう。また、本作で描かれるベッド下に潜み続ける男のような異常とも言える行動をする姿は、『屋根裏の散歩者』や『人間椅子』など、日本を代表する小説家江戸川乱歩の世界観そのもの。さらに眠る美女に何らかの行為を行う設定は、川端康成の小説『眠れる美女』を彷彿とさせるだろう。また、本作は2012年ガウディ賞にて、監督賞、主演男優賞を含む主要部門を独占し、注目を集めた。

【“眠る美女”の官能美】
寝息を立て、静かに眠り続ける美女。官能美漂うこのシチュエーションは、世界中の様々な作品で描かれている。
有名な所では、グリム童話『眠れる森の美女』(『茨姫』)が、誰もが知る作品であり、映画では『スリーピング・ディクショナリー』『スリーピングビューティー禁断の悦び』などの作品が存在する。特に『スリーピングビューティー禁断の悦び』は、川端康成の小説『眠れる美女』を翻案した原作を基にしており、大ヒットした事も記憶に新しい。

2012年8 月11 日(土)より、シアターN渋谷にて妄想解禁レイトショー!!

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執筆者

Yasuhiro Togawa