生まれつき並外れた記憶力・知能・肉体を持ちながら、
しかし人間としての「感情」を持たない謎の男(美しき殺戮者)————“脳男”。
何が悪で何が正義か? 愛とは? 心とは? 観る者の感情を大きく揺さぶる戦慄のバイオレンスミステリー超大作! 深いトラウマを抱えながら“脳男”の謎に挑む脳神経外科医、強い正義感を持ち“脳男”を追い続ける刑事、心に底知れない深い闇を持つ連続爆弾魔、そして“脳男”。様々なキャラクターたちが予測不能の究極のバトルを繰り広げる。果たして彼らが辿り着く“正義”の答えとは?

原作は、2000年9月に刊行され第46回江戸川乱歩賞を受賞した首藤瓜於による同名小説。発刊当初から高い評価とその独創的な内容から数多くのファンを生み、現在までで31万部を超える売り上げを記録しました。

早くから映像化を望む声が数多く寄せられるものの、実写化における“脳男”のキャラクター設定の難しさから実現までに長い年月がかかることになりました。そして、発刊から約10年以上の時を経て、ベストスタッフ&キャストにより、2013年2月、日本映画史上、類を見ないダークヒーローを描く「脳男」が遂にスクリーンへ登場します。

主演は「人間失格」の太宰治作品から「源氏物語 千年の謎」での光源氏、「僕等がいた(前篇・後篇)」での悩める青年役など、其々の作品で非凡な才能を魅せる生田斗真。生れつき感情の無い殺人マシーン“脳男”・鈴木一郎という難役に挑み、初の本格的アクションにも挑戦して俳優としての新境地を切り開きます。また性善説を信じ犯罪者を救おうとする脳神経外科医・鷲谷真梨子に、数多くのドラマ、映画、舞台に出演し、その圧倒的な存在感を持つ、女優・松雪泰子。さらに、連続爆弾魔を追い続ける無骨だが正義感の強い茶屋刑事を、「白い巨塔」「救命病棟24時」など社会派ドラマに出演し俳優として確固たる地位を築く江口洋介が熱演。制作陣としては、昨年日本アカデミー賞をはじめ各賞を総なめした「八日目の蝉」の監督・成島出が今回は脚本を担当し、「犯人に告ぐ」「イキガミ」「星守る犬」と人間ドラマを力強く演出することで定評のある瀧本智行監督がメガホンを取ります。

■コメント
<生田斗真>
今回の作品は自分にとって新たな挑戦です。
お話を頂いた時から、この作品に全てを懸けてみようと思いました。
感情を持たず、痛みを感じない殺人マシーンという、これまで演じてきた役とは大きく異なる役です。
撮影に入る準備として、これまで半年間、武術稽古をしてきました。
見応えのあるリアルなアクションシーンも映画の見所の一つになればと思っています。
この作品が自身のこの先の道のりを大きく広げてくれるよう、日々撮影に励んでいます。
映画が完成する日を心待ちにしていて下さい。

<松雪泰子>
人間の犯罪心理の根源的な要因は、何処にあるのか?
ある、限られた領域の中でしか生きられない男の切ない物語。
感情を持たない人間に、与えられた使命とは何か?
静かな緊張感の中で展開される、緊密なやりとりに脚本を読んで静かな興奮を覚えました。
私自身の役も、過去にある事件に巻き込まれトラウマを抱えている女性。
新たに起きた事件の容疑者と対峙していくシーンが数多くあるのですがその緊密なやりとり、心理描写を繊細に演じていきたいと思っています。

<江口洋介>
今回の作品の監督は「はやぶさ」でお世話になった瀧本智行監督。リアリズムを追求した演出をし、僕たち俳優人の役者魂に火をつけてくれます。カメラマンは、ハリウッドでも数々の作品を手がけているベテラン栗田豊通さん。そして若いスタッフ、キャストと共に新しい日本のアクション映画が間違いなく生まれると感じています。
僕が演じるのは茶屋という男で、“脳男”・鈴木一郎(生田斗真)を追いかける無骨な刑事の役です。犯罪、道徳、正義、追跡の果てに、それぞれが出す決着に向け1カット1カット、テンションの高い撮影をしています。茶屋というワイルドな刑事をどこまでリアルに演じきれるか、僕にとってもまた新しい挑戦です。

2012年6月上旬都内にてクランクイン。富山でのロケーションを経て、7月下旬にクランクアップ。
2013年2月春公開を予定しております。是非、ご期待ください!

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執筆者

Yasuhiro Togawa