こころの旅へ出かけませんか。

チベット本土のひとびと、チベットからネパールやインドへ亡命した難民、ボーダー=国境を越えてアジアのまん中で生きる民族の姿を描いた映画の特集です。チベットの友邦モンゴルの遊牧民少年を主人公にした椎名誠監督の名作『白い馬』も特別上映します。なぜオロ少年はチベットから異国へ旅立たなければならなかったのか……。上映する映画、それぞれの作品世界への旅を通して、「オロ少年が生きる現実」に出会ってください。

傑作、名作、問題作、全12本一挙公開!

陽に灼けた道
夏の草原
雪の下の炎
恐怖を乗り越えて
チベット チベット
ブラインドサイト
ミス・チベット
チベットへのキック・オフ
モゥモ・チェンガ
チベット2002
風の馬
白い馬

2012年6月16日(土)〜22日(金)
オーディトリウム渋谷

予告編::http://youtu.be/fn37fe5mlis

★スペシャル対談
6月16日(土)17時30分〜

椎名 誠(作家・写真家・映画監督)×岩佐寿弥(映画『オロ』監督)

特集上映入場券の半券/オロ前売券をお持ちの方は無料でご入場できます。半券/前売券をお持ちでない方はご入場できませんのでご注意ください。

●上映作品
<国内初公開作品>
『陽に灼けた道』 The Sun-Beaten Path
監督:ソンタルジャ 出演:イシ・ルンドゥプ(ニマ役)、ルジェ(老人役)、カルザン・リンチェン(兄役)
2010年/中国/89分/HD

運命の巡り合わせで自分の母親を死なせてしまった主人公ニマは、ラサまで五体投地の巡礼の旅に出る。その旅の帰り道、ひとりの老人と出会う。二人は道連れとなり広大なゴビ砂漠を一歩一歩進む。来し方をふりかえり語る老人が徐々にニマを変えていく。旅の末にニマが自らのなかに見つけたものは事実と向き合う勇気だった。
2010年バンクーバー国際映画祭タイガー&ドラゴン賞受賞
2010年福岡国際映画祭アジア・フォーカス正式招待
2010年香港国際映画祭特別賞受賞

上映日時 6/16(土)19:00/19(火)13:00/22日(金)17:00

<国内初公開作品>
『夏の草原』 Summer Pasture

監督:リン・トゥルー、ネルソン・ウォーカー
2010年/中国・米国/85分/HD

「最も高く、寒く、貧しく、はるかに遠い」と中国人に言わしめるチベット東部の高地。その草原に暮らす若い遊牧民の夫婦と幼い娘をカメラで追ったドキュメンタリー。都市生活へのかすかな憧れに揺れながらも、一見華やかな現代人のライフスタイルと一線を画し、つらくきびしい暮らしを紡ぐ彼らの日々とは……。
2010年東京国際映画祭招待

上映日時 6/17(日)17:30/20(水)19:20/22(金)15:10

『雪の下の炎』  Fire Under the Snow

監督:楽 真琴 撮影:ブラディミール・スボティッチほか 出演:パルテン・ギャツオ、ダライ・ラマ14世ほか
2008年/米国・日本/75分/ビデオ

チベット僧パルテン・ギャツォは、1959年のチベット蜂起で投獄され、中国の刑務所で拷問を受けながらも33年間を生き抜いた。釈放され、インドに亡命したパルテンが平和を訴えながら世界を旅する姿を追ったドキュメンタリ−。理不尽な投獄の背景、獄中での苦痛の日々をおだやかな口調で語るパルテンの証言から、チベットの受難の歴史が明らかになる。
2008年ニューヨーク・トライベッカ映画祭招待

上映日時 6/17(日)19:00/19(火)14:50/21(木)17:00

映画『オロ』関連作品−−−−−−−−−−−−−−−

『恐怖を乗り越えて』 Jigdrel—Leaving Fear Behid
監督・撮影:ドンドゥップ・ワンチェン 助手:ジグメ・ギャツオ
2008年/チベット/25分/ビデオ

2008年の北京五輪(ルビ/オリンピック)直前のことである。チベット本土に住むチベット人に「五輪をどう思うか」「現在の状況をどう考えるか」を問い、中国政府によるチベットへの政治的抑圧を国際社会に訴えるためにこの映画は製作された。監督ドンドゥップ・ワンチェンは撮影終了後に逮捕され、懲役6年の刑を受けて現在も収監されている。
映画『オロ』には、インドに亡命しているドンドゥップ・ワンチェンの家族が登場する。

上映日時 6/18(月)14:40/20(水)13:00

『チベット チベット』 Tibet Tibet

監督・撮影:キム・スンヨン(金昇龍) 音楽:大久保智之
2008年再編集版/日本/85分/ビデオ
バックパッカーとなった在日コリアンのキム監督。長い旅の途中で出会ったチベット民族の生き方に衝撃を受け、自らに問う。「彼らが命がけで守ろうとしているものはいったい何なんだろう?」。チベットでの体験を通して、自身の問題とも向き合うことになる過程を描いたロードムービー式セルフドキュメンター。
2005年山形国際ドキュメンタリ−映画祭正式招待
2007年オレゴンTAC映画映像祭観客賞(最高賞)受賞

上映日時 6/18(月)19:00/21(木)15:00

『ブラインドサイト 小さな登山者たち』  Blindsight

監督:ルーシー・ウォーカー(2012年米国アカデミー賞短編ドキュメンタリ−部門ノミネート作品『津波そして桜』) 撮影:ペトル・チックハート 音楽:ニティン・サウニー 出演:サブリエ・テンバーケン、エリック・ヴァイエンマイヤー、ソナム・プムツォ、ゲンゼン、ダチャン、キーラ、テンジン、タシ
2006年/英国/104分/35mmフィルム

チベットに住む目の見えない子どもたちがエベレスト登頂をめざす!? このドキュメンタリ−の主人公は盲目のドイツ人教育者サブリエ・テンバーゲンが設立した盲学校の生徒たち。世界的な盲人登山家エリック・ヴァイエンマイヤーを隊長に登山に挑む姿を、子どもたちひとりひとりの生い立ちを交えて描く。

上映日時 6/18(月)16:50/21(木)13:00

『ミス・チベット』 Miss Tibet

監督:シェバウ・ルズール・ヴァン・リーウェン、テンジン・タルドー
2007年/インド/30分/ビデオ

チベット一番の美人は誰か? チベット亡命政府があるインド北部の町ダラムサラで、毎年開かれる“美人コンテスト”は難民たちが楽しみにしている年中行事だ。しかし、今年は候補者がたったひとり。「チベットの伝統にそぐわない」とする亡命政府首相をはじめ、コンテストを非難する人たちも現れ……。果たして、コンテストは成功するのか!?

上映日時 6/18(月)13:00/20(水)17:30

『チベットへのキックオフ』  The Forbidden Team

監督:アーノルド・クロイガード、ラスムス・ディネセン
2003年/デンマーク/54分/ビデオ

2001年6月30日、デンマークで画期的な国際サッカーゲームが行われた。「グリーンランドVSチベット」。チベットチームは難民の若者だけで結成された、はじめて国際舞台に登場する“ナショナルチーム”。中国政府からの横やりも入るが、ゲーム決行。そして、チベット史上初のゴールが生まれる。

上映日時 6/18(月)13:00/20(水)17:30

岩佐寿弥監督作品

『モゥモ チェンガ』 Momo Chenga

撮影:田宮健彦 音楽監督:高橋悠治 語り:吉行和子 製作:工藤 充
2002年/日本/104分/ビデオ

「モゥモ チェンガ」=「満月ばあちゃん」と呼ばれるチベット難民のおばあちゃんは、祖国への望郷を抱きながら、異国ネパールで40年を越える月日を過ごしてきた。朝に、昼に、夜に祈る。そんな日々のなか、ある日ダライ・ラマ法王に謁見する機会が巡ってくる。彼女は法王に向かい、これまで口にしたことのなかったほんとうの心配事を打明ける。
※岩佐寿弥監督のチベット・ドキュメンタリ−第一作。

上映日時 6/16(土)13:00/20(水)15:00/22(金)18:50

岩佐寿弥監督作品

『チベット2002〜ダラムサラより〜』 Tibet2002 from Dharamsala

撮影:田宮健彦 音楽:高橋悠治 語り:范 文雀、和田 周 製作:工藤 充
2002年/日本/68分/ビデオ

なぜダライ・ラマ14世はインドにいるのか? なぜチベット人は命をかけて亡命しつづけるのか? なぜ彼らは故郷チベットに帰れないのか? チベットの受難の歴史をひも解くドキュメンタリ−。後半の岩佐寿弥監督によるダライ・ラマ法王へのインタビューでは、さまざまな質問に当意即妙の答えで応ずる法王の魅力を存分に楽しめる。
※岩佐寿弥監督の「チベットへの想い」を映像化した作品。

上映日時 6/18(月)14:40/20(水)13:00

『風の馬』 WINDHORSE

監督・脚本・編集:ポール・ワグナー 共同監督・共同脚本:テュプテン・ツェリン 撮影:スティーブ・シェクター 出演:ダドゥン、ジャンパ・ケルサン、リチャード・チャン、ティジェ・シルバーマンほか
1998年/米国/97分/ビデオ

舞台はチベットの首都ラサ。幼少期を共に過ごした兄妹のドルジェとドルカ、従姉のペマ。尼僧となったペマはダライ・ラマへの信仰を口にした罪により捕えられ、監獄で拷問を受ける。瀕死の状態で釈放された彼女は真相を語ったビデオを残して死ぬ。当局に追われる事態に、ドルジェとドルカは秘かにヒマラヤを越えて……。本作はチベット本土やネパールで監視の目をかいくぐり撮影された。

上映日時 6/19(火)16:50/21(木)19:00

特別上映作品
『白い馬』  NARAN

監督・原作・脚本:椎名 誠 撮影:高間賢治 出演:バーサンフー、ダシビルジェ、サラントゥヤー、ダギーランスほか
1995年/日本/106分/35mmフィルム

モンゴル遊牧民の少年ナランのひと夏の物語。冬営地から夏営地へ移動する大家族を通して、大草原の自然、家族愛、そして生死を悠々と描く。モンゴル最大の祭り、ナーダムの少年競馬の場面で映画はクライマックスを迎える。オール・モンゴル・ロケにより、現代モンゴルの姿を忠実に描き出した。
1996年日本映画批評家大賞最優秀監督賞受賞

上映日時 6/19(土)15:20/19(火)19:00/22(金)13:00

下田昌克「映画『オロ』似顔絵原画展」 ★似顔絵原画あり
期間中、ロビーにて開催!
似顔絵ポストカード販売します!!

チベット物産市場「わしらはあやしいお土産屋」 ★下田さんイラスト?
期間中、ロビーにて開催!

−−−料金
当日券=1400円 共通前売1回券=1200円 共通前売5回券=5000円 
オロ割引☞オロ前売券をご持参の方は各プログラム〈当日1000円〉でご入場できます。
特別トークショー☞特集入場券半券、オロ前売券をお持ちの方が無料でご入場できます。

−−−会場・お問合せ

オーディトリウム渋谷
渋谷・文化村交差点右折 a-shibuya.jp
渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 2F 03-6809-0538

オロを知るためのチベット映画特集 公式HP
http://www.olo-tibet-tokushu.jmdo.com

オロ公開記念イベント

詩人・谷川俊太郎 講演会 with ミュージシャン・小室 等
「103歳になった鉄腕アトムが、21世紀の子どもたちへ贈る言葉」

日時:7月8日(日)18時45分開演(20分前開場)
会場:ユーロスペース

料金 前売券¥1800 6/8(金)よりチケットぴあ(559-900)にて発売!
   当日券¥2000
145席限定、売切れ次第締切。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=50242

執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa