『ムカデ人間2』は、前作『ムカデ人間』とはまったく違う映画にしたいと思っていました。ハイター博士(ディーター・ラーザー)は素晴らしい悪役でした。背が高く、痩せていて、とても知性があり、よく喋る。だからこそ、パート2ではあらゆるレベルで完全に違うキャラクターを創りあげたかったのです。マーティン(ローレンス・R・ハーヴェイ)は、背が低く、太っていて、知能は遅れ、口も利けない。そして、ムカデ人間を作る動機もまったく違います。

さらに、私は見た目も完全に違う作品にしたいと思いました。パート1は殺風景で、色味も落ち着き、全編固定カメラでの撮影でした。すべてはハイター博士の物語を伝える手助けをするためです。続編はダークで、薄汚く、全ショットを手持ちカメラで撮影し、今回のストーリーにふさわしい。モノクロの映像によって、映画はより不気味で居心地の悪さを感じるものになりました。『シンドラーのリスト』へのささやかなオマージュも捧げました。スピルバーグは少女のコートに赤を使いましたが、私は下痢便に茶色を使いました。

最後に。私が前作の脚本を書いている時、たくさんのアイディアが浮かびました。そこで、まずは観客にこの病的なアイディアに慣れてもらおうと思いました。だからパート1はすべて心理的な作品にしたのです。そして、このパート2ではすべてを見せることができました。全力で、ゴア描写もシット(クソ)も。パート1では、ゴア描写が足りないと言って映画を評価しない人がたくさんいました。でも本当は、それこそ私が描きたいと思っていたことなのです。

そして間もなく、我々は『ムカデ人間3』の撮影をアメリカで始める予定です。

トム・シックス

7月14日公開の映画『ムカデ人間2』の予告編が完成いたしました!
ついに、狂気の映像のその一部が明らかとなりました。

予告編::http://youtu.be/42vxkfx3-k8

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執筆者

Yasuhiro Togawa