“世界でもっとも美しい島”と評されるキューバの首都ハバナ。昔ながらの伝統的な良さと、近代的できらびやかな夜の世界をあわせ持ち、優雅なスペイン植民地時代のルーツと、色彩に富み、音楽、ダンスに満ち溢れ、活気あふれる魅力的な街。そんな“美しきハバナ”の7日間を、国際的に活躍する7人の監督が、情緒豊かに描く、至福のアンソロジー『7 Days In Havana』の邦題が『セブン・デイズ・イン・ハバナ』に決定し、8月4日よりヒューマントラストシネマ渋谷にて公開の運びとなりました。

『トラフィック』、『チェ』など個性派俳優ベニチオ・デル・トロが本作で監督デビューを飾る他、『アレックス』『エンター・ザ・ボイルド』の鬼才ギャスパー・ノエ、『檻の中』のパブロ・トラペロ、『D.I』のエリア・スレイマン、『アナとオットー』のフリオ・メデム、『苺とチョコレート』のファン・カルロス・タビオなど個性派監督が集結し、ある者は外国人の目を通して、そしてある者は土地の人々の中に入り込み、ハバナ独特のエネルギッシュで生き生きとした街を描きだす。監督だけでなく、『グッバイ・レーニン!』のダニエル・ブリューリュ他、『フェアウェル さらば、哀しみのスパイ』(09)で演技での評価も高い国際的監督エミリー・クストリッツァ、『ハンガー・ゲーム』などに出演し、今最も期待される若手俳優ジョシュ・ハッチャーソンなど、豪華キャストも見どころだ。

ハバナで生きる多種多様な人々の日常の断片を通して、観光向けの視点ではなく、この都市の真髄や、雰囲気、世代、文化をリアルに描き出すとともに、明らかな経済的困難にも関わらず、その瞬間瞬間を満足して生きる喜びに満たされた、ハバナという街で暮らす人々の、映像の美しさなど詩情豊かな表現とともに映しだされる彼らの吐息は、あくせくしっぱなしの生活を送る都会に住む我々へ疑問を投げかけるとともに、人生とは何なのか教えてくれます。

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執筆者

Yasuhiro Togawa