「The Ladyひき裂かれた愛」(配給:角川映画)の公開初日が7月21日に決定いたしました。

『The Lady ひき裂かれた愛』はビルマ民主化運動のリーダーであり、その非暴力による民主化・人権をめざす闘いを評価され、
1991年にアジア女性としては初のノーベル平和賞を受賞したアウンサンスーチーの半生と知られざる家族との絆を描いた物語です。

長きにわたり自宅軟禁生活を強いられながらも強い意思を持ち続ける姿は日本でもたびたび報道されていますが、
遠くイギリスの地から彼女の活動を陰で支え続けたイギリス人の夫や息子たちの存在、
またその最愛の夫の死に立ち会うことさえ叶わなかったことはあまり知られていません。
本作は2007年にレベッカ・フレインの脚本に感銘を受けたミシェル・ヨーがリュック・ベッソンに企画を持ち込み、映画化が実現しました。

この作品に魅了されたミシェル・ヨーはアウンサンスーチーの見た目だけではなく志をも完璧に演じるために彼女の愛読書をはじめ著書をすべて読破。
200時間分のアウンサンスーチーに関する映像を入手し、しぐさや訛りはもちろん、作品で描かれる10年以上に及ぶ期間の変化にも細かく注意を払った。また、英語のセリフだけでなく、ビルマ語も正しく発音したいと考えたミシェルは、難しいとされるビルマ語のセリフも、半年間かけて習得した。
こうして周到な役作りを行って臨んだ現場では、ミシェルが到着すると、エキストラのミャンマー人たちは本物なのかと不思議そうに見入り、静まり返った。
そして半年後に本物のアウンサンスーチーに会ったリュック・ベッソン監督は「少し齢を重ねたミシェルが目の前にいるのかと思った」と語った。

また、本作を観た、アウンサンスーチーさんと1984年から付き合いのある日本人の友人、
宮下夏生さんは「ミシェル・ヨーさんは英語の話し方だけではなく、立ち姿やちょっとした仕草までもそっくりで驚きました」「この映画をきっかけに、スーチーさんやビルマのことを深く知ってもらえると嬉しいです」とのコメントを寄せ、ミシェル・ヨーが魂を込めて演じたアウンサンスーチーの演技とそのそっくりぶりに太鼓判を押しました。

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執筆者

Yasuhiro Togawa