許されぬ愛、ジェーン・エアの選択。
英国文学史上最もセンセーショナルにして、
不朽の名作と称えられるラブストーリーが、いま新たに生まれ変わる!

結婚式の朝、ジェーンは知った。最愛の人の恐ろしい秘密。
屋敷の隠し部屋に、幽閉した妻がいることを──。
運命はジェーン・エアに、過酷なカードを配った。幼くして両親を亡くし、裕福だが愛情のカケラもない伯母に引き取られ、無理矢理入れられた寄宿学校では理不尽な扱いを受ける。それでもジェーンは、決して屈することなく、信念と知性で自ら望む道を切り開き、名家の家庭教師という職を手に入れる。充実した日々を送るジェーンの前に、気難しくどこか陰のある屋敷の主人ロチェスター氏が現れる。やがて二人は互いの独特な感性や人とは違う考え方に惹かれ合い、ロチェスター氏は身分の違いを越えてジェーンに結婚を申し込む。だが、彼には恐ろしい秘密があった。それは、屋敷の隠し部屋に幽閉した妻という存在だった──。

34歳の期待の新鋭監督と、いま最も注目されるキャスト。
輝く才能が生んだ、21世紀の『ジェーン・エア』決定版!
英国文学史上のすべてのタブーを破った作品、それが1847年に出版された、シャーロット・ブロンテによる原作だ。当時は、女性の自立や妻を隠した男性との恋愛がスキャンダラスとされた。だが、互いの魂の自由と自立があってこそ、真実の愛が生まれるというテーマが深い感動を呼び、長きにわたって読み継がれ、いつしか不朽の名作となった。
この小説の今日性に感銘を受け、現代に相応しい作品として生み出したのが、『闇の列車、光の旅』でサンダンス映画祭監督賞に輝いたキャリー・ジョージ・フクナガ監督。ジェーンには『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカ、ロチェスター氏には米タイム誌の2011年演技トップ10でブラッド・ピットに次ぐ第2位に選ばれたマイケル・ファスベンダーが扮した。脇を固める名優ジュディ・デンチやジェイミー・ベル、さらにアカデミー賞にノミネートされたアンティークの衣装を始め、英国屈指の歴史を誇る屋敷に忠実に再現された、上流社会の優雅な暮らしも見逃せない。
愛はこの秘密に勝てるのか? ジェーンの選択、あなたはどう思いますか──?

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執筆者

Yasuhiro Togawa