3月19日に香港で開催された、第6回第6回アジア・フィルム・アワードにて、先日のアカデミー賞外国語映画賞を受賞したイラン映画『別離』 が、作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞の4冠に輝いた。アスガー・ファルハディ監督は、新作の準備と、帰国中のイラン本国がちょうどお正月(3月20日あたり)の時期であるために受賞式を欠席。代理で出席した、主演女優のレイラ・ハタミは、『別離』が最高賞を受賞したことで、会場から大きな賞賛の拍手を浴びた。

『別離』は、昨年のベルリン国際映画祭で主要3冠、計5部門受賞を果たし、それ以後世界の映画賞を席巻、喝采を浴び続け、今年のアカデミー賞外国語映画賞受賞で80冠を超える映画賞を獲得している。
物語は、娘の将来について意見の相違から離婚の危機を迎える夫婦の物語を軸に、周囲の人々まで巻きこむ裁判沙汰を描いた人間ドラマ。巧みな人間描写と緊張感のあるストーリー展開、そして、子供の未来、介護、信仰、倫理など普遍的なテーマを投げかける本作は、“イランの今”を描くに留まらず、現代を生きる私たち自身にも起こりうる物語として世界中の観客を魅了している。

日本での公開は、
関東では、4月7日からBunkamuraル・シネマ、4月28日からチネチッタ川崎にて上映。関西は、4月14日から梅田ガーデンシネマ、4月28日から京都シネマ、5月5日から元町映画館にて上映。
そのほか現在、北海道から福岡まで合計32館での上映が決定している。

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執筆者

Yasuhiro Togawa