今も尚、刑務所として存在するバストイ島。
1896年当時、「問題児たちの治療」を法律として制定することを目的としたバストイ制度により、
11歳から18歳の少年が更生のために集められました。
その施設で虐待や労働力としての酷使が行われ、
その過酷な生活と少年たちの脱走劇を事実に基づき映画化した衝撃のサスペンス
「KINGS OF DEVIL’S ISLAND」(英題)が「孤島の王」として邦題が決定し、
来るGWにて公開が決定いたしました。

【マリウス・ホルスト監督のコメント】
14年前に、当時のバストイ島で少年時代を過ごしたという男性に偶然出会いました。
それがこの物語を描くきっかけとなったのです。そして、ようやく映画化出来た時はすごく嬉しかったです。
これはとても暗くてあまり知られていない、ノルウェーの歴史の一部であり、この真実に基づくストーリーは大昔の話ではありません。
「孤島の王」は永遠に語り継がれる不公平、抑圧、反乱の物語です。
他の世界から切り離された、ある制度の中で育った邪悪でとても強力な体制は、コントロールが出来なくなりました。
バストイ島で何があったか、私は何年もとりつかれました。
私は、男性と出会ったその瞬間からこの物語を映画化したいと熱望し、彼等の運命を伝えたかったのです。

バストイ制度とは!?
1896年に「問題児たちの治療」を法律として制定することを目的とした制度。
バストイ島は1898年に政府に購入され、最初の少年が1900年10月に到着した。
当時流行っていた、問題を起こす少年たちに対しては、体罰を与えるよりも、
彼らに合った環境の中で成長をさせた方が良いというアイディアに基づいていた。
その中で、彼らの不良行為が増徴するのを防ごうとするものだった。
ヨーロッパの中で、同様の制度を行っていた施設では専門知識と練習が研究されていた。
バストイの施設は見習うべき例として存在していた。
そこの権力者は早期の介入は青年期のトラブルが原因とされる、未来の非行を防げると考えていた。
1970年にバストイは閉鎖した。

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執筆者

Yasuhiro Togawa