プサン国際映画祭でのグランプリに始まり、ロッテルダム国際映画祭グランプリも受賞、 その後もドーヴィル・アジア映画祭審査員賞受賞、さらには11月25日に発表となる青龍 映画賞新人監督賞&新人男優賞にノミネートされるなど、2010年に日本で大ヒットしたヤン・イクチュン監督・主演の『息もできない』を彷彿とさせる受賞ラッシュで韓国映画界の話題をさらっている『ムサン日記〜白い犬』の日本公開が決定しました。

監督は、名匠イ・チャンドン監督の助監督を経て、本作で長編デビューした、1976年生まれのパク・ジョンボム。本作で、監督だけでなく、主役も演じ、製作・監督・脚本・主演を務めていることも、第2の『息もできない』か、と注目される理由です。

物語は、脱北して韓国で暮らす青年スンチョルを主人公に、定職につくこともできず、韓国社会になかなかとけ込めず、差別、裏切りにあいながら、脱北者が直面する厳しい現実を描いています。
主人公のモデルはジョンボム監督の亡くなった友人で、そのせいか脱北者の問題を浮き彫りにするだけでなく、必死で生きようとする青年の葛藤に胸締めつけられる作品になっています。

2012年初夏、シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー!

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執筆者

Yasuhiro Togawa