〜世界の今に、ここで出会う〜

日本とヨーロッパとを結ぶ映像文化の祭典、「大阪ヨーロッパ映画祭」を、今年も11月に開催いたします。
今年の映画祭には次の7つの特色があります。
I. 「ダンス・3D」・・ドイツ生まれの世界的舞踊家・振付師、ピナ・バウシュ。2009年に亡くなった彼女の人生の軌跡とヴッパタール舞踊団の名作を、名匠ヴィム・ヴェンダース監督が3Dで撮った最新作「Pina 3D/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」を、オープニング作品として上映します。
II. 「映画祭のキンダーガーデン」・・毎年、映画祭に行きたくても子どもがいるので行けない!とのご意見があります。そこで、今年のキッズイベントは映画祭会場にて開催します。パパもママも、映画をゆっくりとご鑑賞いただけるようになりました。子どもたちには、イタリア・トリノ市との国際交流企画および、映像の仕組みを体感できる“キッズプログラム”を用意しております。
III. 「美容師」・・ソウル国際女性映画祭でオープニング上映を飾り、ベルリン国際映画祭にも特別招待された、ヨーロッパの大ヒット作「ヘアードレッサー(仮題)」を、本映画祭でも特別招待作品として上映します。今年の映画祭名誉委員長であるドイツ人女性監督ドリス・ドリエが、“美容師”をテーマに撮影した最新作です。
IV. 「イタリア」・・大阪・ミラノ姉妹都市提携30周年と、イタリア統一150周年を記念し、イタリア・ミラノに関する作品を特集上映します。また、ミラノより、イ・ソリスティ・ロンバルディ楽団所属のデュオを招聘し、世界初公演となる“アニタ・ガリバルディ”に生演奏を合わせるコンサートも実施します。
V. 「環境」・・環境問題を扱った、食文化・石油製品・電気エネルギー・原発などのテーマに関するヨーロッパ映画を上映します。また、日本・ヨーロッパの専門家を招いたシンポジウムを実施し、環境問題について今一度考える機会を作ります。
VI. 「フィンランド」・・今年はフィンランド映画を特集上映します。日本人にはなじみの少ないフィンランド映画ですが、今年はその映像の美しさと、現在のフィンランドを、さまざまな角度からご堪能いただけます。
VII. 「希望の光」・・映画祭で上映したヨーロッパ最新映画の中から、来場者の投票により選ばれた作品を、東北地方の被災地にて上映します。“映画は人に感動と希望と夢を与える。関西から東北へ、映画を通じて希望の光を”。
このほかにも関連イベントとしまして、来日ゲストが関西圏の専門学校や大学で講義を行う「映画塾」、毎年大好評の「世界のCMフェスティバル」、「写真展」なども開催いたします。

●今年の名誉委員長●
ドリス・ドリエ監督(ドイツ)
《略歴》
ドイツの映画監督・作家。1955年ドイツ・ハノーヴァー生まれ。
17才で渡米し、カリフォルニア州ストックトンにあるユニバシティー・オヴ・ザ・パシフィック、ニューヨークのニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチで演技と映画製作を、ドイツ帰国後はミュンヘンの国立映画テレビ・アカデミーで本格的に映画を学ぶ。
1977年記録映画とテレビ番組の監督として活動開始。1983年ヴェネチア映画祭の出品作品『心の中で』や、『メン』(1985)のほか、多くが日本でも公開。『メン』は世界的にも成功をおさめ、一躍注目を集める作品となる。この作品は、1970年代に始まり、ヴェンダースやファスビンダーといった名監督を生み出したニュー・ジャーマン・シネマの終焉を告げる映画とも言われた。そのほか主な作品は『パラダイス』(1986)、『ミーアンドヒム』(1989)、『ハッピーバースデイ・トルコ人』(1992)、『愛され作戦』(1994)、『アム・アイ・ビューティフル?』(1998)など。
近年は『もんぜん』(1999)、『漁師と妻』(2005)、『HANAMI』(2008)とたてつづけに日本を題材にした映画を撮るなど、親日家として日本文化への傾倒を強めている。
10冊の著書があるベストセラー作家でもあり、短編集『あたし、きれい』、『素敵な男性と知り合うには』は日本語訳も出版されている。
オペラ演出は、2001年のバレンボイム指揮、モーツァルト『コジ・ファン・トッテ』、『アドメート(ヘンデル)』など。『アドメート(ヘンデル)』では、大名風の衣装を登場させるなど、日本の江戸時代に置き換える演出で絶賛を浴びている。
第1回大阪ヨーロッパ映画祭のメインゲストとして、パトリス・ルコント監督と来日した。

●ヨーロッパ最新映画初上映●
11月18日(金)オープニング上映 「Pina 3D/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」
ヴィム・ヴェンダース監督 /梅田ブルク7
11月19日(土).11月23日(水・祝) エルセラーンホール(ホテルエルセラーン大阪5F)
「Pina 3D/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」
2011年 ドイツ DCP 106分 ドイツ語・フランス語・英語(日本語字幕)
配給:ギャガ株式会社 劇場公開2012年2月
監督/ヴィム・ヴェンダース 出演/ピナ・バウシュ、ヴッパタール舞踊団
天才舞踊家の世界を、ヴィム・ヴェンダースが3D映画化
2009年、世界に惜しまれながら他界したドイツの天才振付家ピナ・バウシュの作品を、彼女と親交の深かった名匠ヴィム・ヴェンダース監督が3Dで撮ったダンス映画。斬新で人の心を揺さぶる名作が、彼女が率いたヴッパタール舞踊団とのコラボレーションにより完成した。アート系作品では世界初となる
3D映画化により、想像をはるかに超える臨場感に五感が圧される。

「サラの鍵」
2010年 フランス 35mm 111分 フランス語、英語(日本語字幕)
配給:ギャガ株式会社 劇場公開2012年正月第一弾
監督/ジル・パケ=ブレネール 出演/クリスティン・スコット・トーマスほか
タチアナ・ド・ロネの同名ベストセラー小説の映画化
アメリカ人ジャーナリスト、ジュリアは、1942年フランス・パリで起きたユダヤ人迫害事件を取材するうちに、今はジュリアが住んでいる家でかつて起こったユダヤ人家族の悲劇を知る。60年前、ユダヤ人一斉検挙の朝、.女サラは弟を納戸に隠して鍵をかけた。すぐに戻れると信じて—。果たしてサラは弟を助けることができたのか?「イングリッシュ・ペイシェント」のクリスティン・スコット・トーマス主演。

「アイルランドの事件簿(仮題)」
2009年 イギリス・アイルランド 35mm 96分 英語(日本語字幕)
監督/ジョン・マイケル・マクドナフ 出演/ブレンレンダン・グリーソン、ドン・チードルほか
田舎警官とエリートFBIの珍コンビが事件に挑む
アイルランドでのんびり働く警官ボイル。しかし麻薬捜査のエリートFBI捜査官の登場で彼の日常は一変し、二人で組むことになった。関係はぎくしゃくしたまま、麻薬取引の日はすぐそこに迫っていた—。クセのある人物とブラックユーモアが冴えるサスペンスコメディ。
「コールド・マウンテン」、「トロイ」、「ハリーポッター」シリーズのアラスター(マッド・アイ)ムーディー役のブレンダン・グリーソンと、「ホテル・ルワンダ」、「オーシャンズ11,12,13」、「アイアンマン2」のドン・チードル主演。

●キンダーフィルム特集&キッズイベント●
11月19日(土)、20日(日)、23日(水・祝)/スカイアトリウム(ホテルエルセラーン大阪15F)
毎年、「子どもがいるから映画祭に行けない!」という意見があったことから、今年は5歳〜10歳程度の子供たちを対象にしたキッズイベントを、映画祭会場でも開催します。遊びながら映像の仕組みを体感できるプログラムを用意しています。
トリノ市の子供たちが自ら制作した短編アニメーション作品を上映。鑑賞後に日本の子供たちは感想を絵にし、現地の子供たちへ届けます。さらに、イタリアから招聘したメディア・エデュケーター指導のもと、アニメーションの作成と映画製作の初期に使用していた映写機や3D眼鏡の作成にチャレンジ!子どもたちが遊んでいる間、お父さん、お母さんは安心して映画をご鑑賞いただけます。
11月12日(土).11月13日(日)/キッズプラザ大阪
「子どもたちも楽しめるヨーロッパ映画の上映を」との思いで、未来の文化力を高める事業として、子供の映像教育の推進を図ることを目的に、毎年開催しているキンダーフィルム特集。
トリノ市の子供たちが自ら制作した短編アニメーション作品を上映。鑑賞後に日本の子供たちは感想を絵にし、現地の子供たちへ届けます。子どもたちならではの柔軟な発想と個性的な映像に、思わず大人もその世界に引き込まれます。
保護者の方も一緒にご参加ください。

<< チケット情報 >>
前売券は、大阪ヨーロッパ映画祭事務局のほか、ローソンチケット、チケットぴあで10月より発売開始予定です。
梅田ブルク7
「オープニング上映」 【前売・指定席】 指定席1600円
エルセラーンホール(ホテルエルセラーン大阪5F)
「ヨーロッパ最新映画初上映」・「世界初公演」・
「環境問題特集」・「フィンランド映画特集」ほか
【前売】 指定席・1回券=1500円 自由席・3回券=3000 円(※3回券は複数人数での使用不可)
【当日】 自由席・1回券=1200円(学生/シニア…1000円,環境問題3作品のみ学生300円)
自由席・3回券=3500 円(※3回券は複数人数での使用不可)
「プレミアムイヴニング」(映画鑑賞+パーティ セット)
【前売・指定席・事務局予約のみ】4000円 ※定員100名
銀木犀(ホテルエルセラーン大阪1Fカフェ)
「イタリアの夕べ」 ※「世界初公演」をご鑑賞いただいた方のみのご参加となります
バンクエット(ホテルエルセラーン大阪3F)
「ドリス・ドリエ監督特集」・「イタリア・ミラノ特集」
「ヤングシネマ」・「シンポジウム(環境問題・ヤングシネマ)」
鑑賞 【当日券のみ】500円 / シンポジウム 【当日券のみ】300円
※映画鑑賞券をご購入の方は、シンポジウム入場無料となります
13
スカイアトリウム(ホテルエルセラーン大阪15F)
「映画祭のキンダーガーデン 〜キンダーフィルム特集&キッズイベント〜 」
【当日券のみ】無料 ※保護者の方が映画をご鑑賞されない場合は、1000円/人
キッズプラザ大阪
「キンダーフィルム特集」 ※鑑賞無料、ただし別途「キッズプラザ大阪」入場料が必要です
兵.県立美術館
「フィンランド映画特集×フィンランドパーティー」
鑑賞 【当日券のみ】 1回券…1300円 2回券・・・2000円 ※自由席のみ
パーティー 【前売・兵庫EU協会事務局予約のみ】
フィンランド映画(大阪での上映作品も含む)を観られた方 3000円
パーティーのみの方 4000円

●お問い合わせ/兵庫EU協会 078-230-3267
イーマ 多目的ギャラリースペース ディーバ
「写真展」 〜ピナ・バウシュ×ヴィム・ヴェンダース 天使たちの舞〜
※入場無料
梅田芸術劇場
「世界のCMフェスティバル2011 in Osaka」
【前売】 VIP席=5000円 指定席=4500円 自由席=3800円
【当日】 VIP席=5000円 指定席=5000円 自由席=4500円

第18回大阪ヨーロッパ映画祭実行委員会 事務局
http://www.oeff.jp/

執筆者

Yasuhiro Togawa