2011年2月にTWS本郷で行われ好評を博した企画展「floating view
“郊外”からうまれるアート」。その展覧会カタログ+論考集の刊行を記念したイベントを行います。第一部は、floating
view企画者であり映像作家の佐々木友輔による映画『新景カサネガフチ』の上映。ある郊外都市の歴史とそこに住む夫婦の物語をシンクロさせた風景映画です。第二部では、森美術館での大規模な個展も記憶に新しい美術家・小谷元彦さん、美術ジャーナリストの藤原えりみさん、SF・文芸評論家の藤田直哉さんをお招きしてのトークを行います。他では見られない組み合わせの豪華なゲスト陣で、郊外とアートの可能性について語り合います。

【イベント概要】

日時|2011年10月2日(日)18:00開場/18:30開演
料金|当日¥1500 予約¥1300(ドリンク代込み)
会場|UPLINK FACTORY
東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F UPLINK FACTORY
http://www.uplink.co.jp/factory/
来場特典|「floating view “郊外”からうまれるアート」を特別価格で販売します。
お問い合わせ|qspds996@gmail.com
ウェブサイト|http://d.hatena.ne.jp/floating_view/
書籍詳細(amazon)|http://www.amazon.co.jp/dp/4990583507/

予約:
このイベントへの参加予約をご希望の方は、
(1)お名前(2)人数(3)住所(4)電話番号
以上の要項を明記の上、件名を「アーティストの目に映る郊外」として、qspds996@gmail.comまでメールでお申し込み下さい。

【第一部 映画『新景カサネガフチ』上映】

佐々木友輔 監督作品『新景カサネガフチ』
データ|メディア:DV/制作年:2010年/時間:67分
スタッフ|朗読:菊地裕貴/出演:石塚つばさ/音楽:田中文久/ロゴデザイン:藤本涼
概要|2011年、関東鉄道常総線に新しい駅ができて、その土地の名前も「ゆめみ野」に変わった。ゆめみ野の誕生と時を同じくして結婚し、街のめまぐるしい変化に寄り添って暮らしてきた一組の夫婦は、ある出来事をきっかけにして、街の歴史と夫婦の時間を、交差させ、かさね合わせるようにしながら追憶していく。そこに浮かび上がってくるのは、いつか夢に見た景色——累(かさね)伝説発祥の地、累ヶ淵。『夢ばかり、眠りはない』に続く、「風景」映画最新作。

【第二部 トークイベント「アーティストの目に映る郊外」】

郊外は本当に「均質で」「退屈で」「何もない」のか。その場所からうまれる作品、その場所でしか有り得ない表現を考えることが出来ないだろうか。彫刻、映画、文学、SF……様々なジャンルをまたぎ、全く異なる視点を持つ4名が、郊外からうまれるアートの可能性を議論する。
ゲスト|小谷元彦(美術家・彫刻家)、藤原えりみ(美術ジャーナリスト)、藤田直哉(SF・文芸評論家)、佐々木友輔(映像作家・企画者)

トークゲスト

小谷元彦 odani motohiko
1972年京都府生まれ。東京藝術大学美術学部彫刻科卒業。同大学院美術研究科修了。彫刻概念をベースに身体の変容や幻影を表現する。個展にPhantom-Limb(97年、P-HOUSE、東京)、Modification(04年KPOキリンプラザ大阪、大阪)、ERECTRO(04年、山本現代、東京)、SP2”New
Born”(07年、山本現代、東京)、SP4 “the specter” in modern
sculpture(09年、山本現代、東京)、Hollow(09年、メゾンエルメス、東京)、幽体の知覚(10年、森美術館、東京、他3館巡回)など。国内外のグループ展やイスタンブール・ビエンナーレ(01年)、光州ビエンナーレ(01年)などの国際展も多数参加。03年にはヴェネチア・ビエンナーレ日本代表作家として参加。

藤原えりみ fujihara erimi
山梨県生まれ。東京芸術大学大学院美術研究科修了(専攻/美学)。著書『西洋絵画のひみつ』(朝日出版社)。共著に『西洋美術館』『週刊美術館』(小学館)、『現代アート事典』(美術出版社)、訳書にH・リード『近代彫刻史』(言叢社)、C・グルー『都市空間の芸術』(鹿島出版会)、R・アスコット『アート&テレマティークス』(NTT出版)、M・ケンプ『レオナルド・ダ・ヴィンチ』(大月書店)、C・フリーランド『でも、これがアートなの?』(ブリュッケ)など。武蔵野美術大学・女子美術大学・東京藝術大学非常勤講師。

藤田直哉 fujita naoya
SF・文芸評論家。1983年、北海道札幌市生まれ。2008年に「消失点、暗黒の塔」で第三回日本SF評論賞・選考委員特別賞を受賞しデビュー。同年、講談社BOX「東浩紀のゼロアカ道場」に参加し、デジタルビデオカメラ「Xacti(ザクティ)」を用いて撮影した映像を動画共有サイトにアップロードするといった批評活動(ザクティ革命)により注目を集める。共著に『社会は存在しない』『サブカルチャー戦争』などがある。東京工業大学社会理工学研究科価値システム専攻博士後期課程在学中。

佐々木友輔 sasaki yusuke
1985年、神戸生まれ。映像作家、floating view
企画者。映像表現を中心に、アートプロジェクトや舞台芸術など様々な領域を横断して活動している。主な上映・展示に、バンクーバー国際映画祭、ロッテルダム国際映画祭、ロンドン映画祭、平山郁夫賞受賞顕彰展「デジャメーヴユ
既/未視感」、『夢ばかり、 眠りはない』上映(UPLINK
FACTORY)、個展上映「新景カサネガフチ」(イメージフォーラム・シネマテーク)など。東京芸術大学大学院博士後期課程在学中。

執筆者

Yasuhiro Togawa