石川県能登半島の最北端、珠洲(すず)では、日本最古の「揚げ浜式」と呼ばれる方法で塩づくりが今も続いています。
海水を汲み上げて砂にまき、天日と風で乾燥させ、釜で煮詰める原始的な塩づくりは、大変な労力と手間がかかります。
浜士(はまじ)と呼ばれる塩づくり職人の塩にかける想い、雄大な日本海と日本の原風景とも言われる美しい里山に抱かれる人間の営みを、季節を通じて追いかけた長編ドキュメンタリー『ひとにぎりの塩』(監督:石井かほり)がいよいよ完成し、上記日程で劇場公開されることになりました。
モデル・タレントのはなさんによるナレーションもこのたび決定いたしました。

東日本大震災を経て、もう一度見つめ直されること。
それは、効率や量産だけではない、ものづくりの意味やプロセスの大切さ、日本人が自然とともに生きてきた暮らしの知恵ではないでしょうか。
今年6月には、世界農業遺産にも認定された能登半島。
その最北端で静かに、熱く守られてきた塩づくりと、大きな自然に抱かれる人間の小さな営みは、今を生きる私たちの大きな道しるべになることでしょう。

【公開日程】
10月8日(土) 完成披露上映会(珠洲市多目的ホール ラポルトすず 大ホール)
10月29日(土) ユナイテッド・シネマ金沢(2週間予定)
11月12日(土) ユナイテッド・シネマ豊洲(2週間予定)

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執筆者

Yasuhiro Togawa