『かもめ食堂』『めがね』『プール』『マザーウォーター』と、場所と人との関わりを描いてきたプロジェクトの最新作、『東京オアシス』の予告編が公開された。

これまでヘルシンキ、与論島、チェンマイ、京都と撮影してきたプロジェクトが、最新作の舞台に選んだのは、自分たちが日々暮らす街、東京。
主演の小林聡美が演じるのは、フィクションの中で生きる女優という仕事を長く続けてきたトウコ。現実の人生の迷子になってしまった女優・トウコが東京の街で出会うのは、やはり何かに迷っている3人の男女。
深夜の高速を車で走る加瀬亮演じるナガノ、映画館で働く原田知世演じるキクチ、そして動物園のアルバイトの面接を受けに来た黒木華演じるヤスコ。
彼等と出会いによって、徐々に素朴で自由な空気を感じ始めていくトウコの姿が描かれている。

予告編では、小林演じるトウコが、様々なシチュエーションで加瀬、原田、黒木らが演じる人物と出会っていく様子を見ることができる。
夜明けの海岸で何かを打ち明けるように言葉を発するトウコと、その言葉を受けとめるナガノ。映画館の長椅子に並んで腰かけて、過去の自分を振り返りながら語るキクチと、その話に静かに耳をかたむけるトウコ。そして、晴天の下、動物園内を回りながら「こないだ試しに逃げてみたの」「気分良かったですか?」と会話を楽しむトウコとヤスコ。

予告編を通して流れる曲は、大貫妙子による本作のエンディングテーマ曲「東京オアシス」。これまで『めがね』『マザーウォーター』で主題歌を手掛けた大貫が、今作では主題歌だけでなく劇中音楽も担当する。

『東京オアシス』は10月22日(土)より、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー。

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執筆者

Yasuhiro Togawa