人間が高度な知能を持つ猿に支配されるという前代未聞の世界観と衝撃的なラスト・シーンで映画史上に燦然と輝く名作となった『猿の惑星』(68)。そのショッキングな世界観の“起源”を解き明かす、『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』が10月7日(金)に日本公開となる。今回、公開に向け予告編と併せレギュラーポスターがwebで解禁される。

予告編では、本年度のアカデミー賞の司会を務めたハリウッドで今最も旬な俳優ジェームズ・フランコ(『スパイダーマン』シリーズ、『127時間』)が演じる科学者ウィルの家で一緒に暮す事となった猿のシーザーが[知能]⇒[思いやり]⇒[愛する心]とまるで人間のように成長する<驚愕の進化>様子がエモーショナルに描かれる。さらに、シーザーが人間への“失意”から悲しい“決意”を固めてしまった事で起こる“衝撃的なラスト”へ期待が高まる予告編となっている。
さらに、もう一つの衝撃が本作でシーザーと名付けられた猿は最新CGI技術により描かれていること。「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのゴラム役、『キング・コング』のコング役などで知られパフォーマンス・キャプチャーの先駆者である名優アンディ・サーキスと、さらに『アバター』を創り上げアカデミー賞を受賞した、ハリウッド最高峰のVFX工房 WETAデジタル社がタッグを組み、その感情や知性など繊細な内面までもドラマチックに描き切られた映画史上最高のApeが誕生した。

奇しくも同じ年に製作された『2001年宇宙の旅』と『猿の惑星』の2本はSF映画界に新しい分野を開拓した神話的作品となっているが、『猿の惑星』の素晴らしさは猿を主人公にするという着眼点。猿を主役にし、馬に乗り、言葉を話し、人間を支配する逆転の発想は、あの漫画の神様である手塚治虫も自身のエッセイ集の中で傑作と絶賛する程。その設定は現在でも充分に斬新でショッキングであるが、先日行われた、京都大学霊長類研究所の最新の研究発表では<チンパンジーが相手の行動を読み取り、自分の行動を決めるコミュニケーション能力を持つことができる>ことが発表され話題となったが、まさに『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』で描かれる<驚愕の進化>が現実でも起きている。この研究が進めば“前代未聞のショッキングな世界観”として描かれていた事が現実となる日も近いかもしれない。

そして、今回web解禁となるポスターには科学者ウィル(ジェームズ・フランコ)とシーザー(アンディ・サーキス)の真剣な表情と共に【これは人類への警鐘】というインパクトのあるコピーが。これは私達にどんな忠告を促しているのか?   最新作『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』で描かれる『猿の惑星』へ繋がる起源の秘密への興味と、あの世界観が現実の物となってしまうのか!?という恐れを感じずにはいられないポスターとして公開される。

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執筆者

Yasuhiro Togawa