2010年のイスラエル・アカデミー賞で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞し、トロントなど多くの国際映画祭に正式出品され、海外のプレスからも絶賛を得た感動作『いのちの子ども』が、7月16日(土)からヒューマントラストシネマ有楽町で公開されます。現在も続くイスラエルとパレスチナの紛争を背景に、その対立の中で余命を宣告された小さな命を救うために奔走する人々の姿を映した感動作である本作には、人と人の絆、厳しい状況の中で生き抜く人々の姿が映し出されています。この映画には、未曾有の大震災 を経験した私たち日本人にとって、いま見ておくべきこと、知るべきこと、多くの大切なことが刻まれています。政治家の野田聖子さん、人気キャスターの小島慶子さん、自らも紛争地帯の取材を続けてこられたAPF通信社代表の山路徹さん、フリーアナウンサーの生島ヒロシさん、地球のあらゆる出来事を紹介してきたブロードキャスターのピーター・バラカンさん、ドキュメンタリー映画監督として事実を世の中に告発してきた森達也さん、などなど各界の第一線でご活躍の錚々たる著名ジャーナリストの皆様から力強い応援を受けているいま、この映画について生島ヒロシさんが語ってくれた言葉の一部を紹介します。夏休みを前にこんなにも多くの著名人が後押ししてくれている映画です。

「『いのちの子ども』を観て、白黒つけられない問題の難しさを考えました。僕たちが当たり前と思っていることが当たり前ではない。映画の舞台である紛争地帯では、子どもも老成している、夢や希望を失ってしまう。平和であることはどれほどありがたいことかと思いました。食べ物があって、暮らす家があって、悩みを語り合える仲間がいることは大事だと思いました。それが日常になっていない場所があることを日本の皆さんにも知って欲しいと思った。毎日を大切にしなくてはいけない。へこたれてはいけない。人間と人間の熱い思いとか、絆、映画に出てくる人たちは、それぞれに悩みを抱えながらも、人としての豊かさを持っています。自分が恥ずかしくなった。もっと“人として深みのある生き方をしたい”と思いました。──テレビではお笑い番組が増えて、映画も娯楽性の高いものが多い。でも世界には、直視しなければいけない現実があると思います。それを認識した上で今の幸せをかみしめる、そして、いのちのありがたさを感じて、毎日毎日を大切に生きていけば、お互いがもっと幸せに生きていけるんじゃないか。娯楽性の高い映画を見て、楽しくバカ笑いすることにももちろん意味はあるけれど、日本がこれだけ大きな震災を経た今だからこそ、この映画を見て、今一度、考えるべきこと、学べることがあると思います」
また、山路徹さんは劇場を訪れる人々のためにご自身の経験から、日本から遠く離れているために、皆がよく知らないパレスチナ問題について映像で解説してくれており、画期的なこの映像は、『いのちの子ども』公開劇場で上映前に流されることが決定しました。
ただいま公開劇場であるヒューマントラストシネマ有楽町のロビーに掲示されている“祈りの七夕飾り”にも著名人の方から心温まる手書きメッセージが届き、劇場を訪れた方々をはじめとしてたくさんのメッセージが寄せられた笹は、鮮やかな色の祈りの短冊で満開です!

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執筆者

Yasuhiro Togawa