6月16日から開催され、今年で13回目を迎えた米国アカデミー賞公認の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル& アジア2011(SSFF & ASIA2011)」(代表・別所哲也)の受賞式が26日、明治神宮会館にて行われ、次年度米国アカデミー賞短編部門ノミネート選考対象となるグランプリ作品が決定しました。オフィシャルコンペティションは今年23の国と地域から3065作品の応募があり、その中から厳選された16ヶ国、35作品を上映。公式審査員によって選ばれたグランプリ作品は『ヘルムートの誕生日/It‘s me. Helmut.』(監督:Nicolas Steiner/ニコラス・シュタイナー、制作国:ドイツ/スイス、11:40)でした。

同映画祭のオフィシャルコンペティションでは、2010年に米国アカデミー賞にノミネートされた『マイレージ・マイライフ』のジェイソン・ライトマン監督や、『カンフーパンダ』などのヒット作を手掛けたマーク・オズボーン監督など、現在第一線で活躍する監督たちの作品も数多く出品されてきました。短編映画際は若い製作者たちが羽ばたくためのチャンスを掴むためのものともいえます。
また、CO2削減に向けた新たな国民運動「チャレンジ25 キャンペーン」(環境省)と連携し、映像を通じて深刻化する地球温暖化問題に警鐘をならすことを目的とした「ストップ!温暖化部門」、国土交通省観光庁とともに日本の観光振興を目指す「旅シヨーット! プロジェクト」からは、それぞれ環境大臣賞、国土交通大臣賞が決定したほか、今年新設された「3D部門supported by SHARP」など各部門の受賞作品を発表しました。

グランプリ作品および各受賞作品は、6 月29日〜8 月31日までの期間、同映画祭と連動したショートフィルム専門映画館「ブリリアショートショートシアター」(横浜・みなとみらい)にて上映を予定しています。
今年、映画祭全体では104ヶ国、4200以上の作品の中から選りすぐりの約100作品を上映し、約14000人を動員。授賞式には国内外のノミネート監督も参加し、各界から来賓として招いた著名人とともに閉幕を祝いました。先日の東日本大震災を受け実施したチャリティーオークション、また収益の一部は被災地への義援金として日本赤十字に寄付されます。

★グランプリ作品★インターナショナル部門優秀賞
タイトル:『ヘルムートの誕生日/It‘s me. Helmut.』
監督:ニコラス・シュタイナー
制作国:ドイツ/スイス尺:11:40
★アジアインターナショナル部門優秀賞(東京都知事賞)
タイトル:『パープルマン/A Purpleman』
監督:キム・タクフン、ユ・ジニョン、リュ・ジノ、パク・ソンホ
Tak-hoon Kim, Jin-young Yoo, Jin-ho Ryu, Sung-ho Park
制作国:韓国尺:13:01
★ジャパン部門優秀賞(東京都知事賞)
タイトル:『中国野菜/Chinese Vegetable』
監督:河村勇樹
制作国:日本・フランス尺:25:00
★ストップ!温暖化部門優秀賞(環境大臣賞)
ストップ!温暖化部門優秀賞、J-WAVE アワードのW受賞!
タイトル:『シロクマ/SiRoKuMa』
監督:片岡翔
制作国:日本尺:14:14
★旅シヨーット!プロジェクト優秀賞(国土交通大臣賞)
タイトル:『TOURISM HOKKAIDO 「街」』
TOURISM HOKKAIDO “City”
監督:山口洋介
制作国:日本尺:18:12
★3D部門supported by SHARP優秀賞
シングルショット、幾何学模様を使用した特徴的な3D作品
タイトル:『ウユユイ/UYUYUI!』
監督:サンチアゴ・カイセド
制作国:コロンビア尺:7:08

執筆者

Yasuhiro Togawa