『ハロウィン』(’79)、『遊星からの物体X』(’82)でホラー、SFの金字塔を打ちたてた鬼才ジョン・カーペンター監督。『ゼイリブ』(’88)、『ザ・フォッグ』(’80)、『ニューヨーク1997』(’81)『マウス・オブ・マッドネス』(’94)など挑戦的なテーマを扱い、画期的なビジュアルエフェクトや自らプロデュースするサウンドを巧みに操り、映画史に数多の軌跡を残してきた。そして『ゴースト・オブ・マーズ』(‘02)を最後に彼は映画を撮らなかった…。撮りたいものが出てくるまではメガホンを取らないジョン・カーペンター。そんな彼が7年の時を経て沈黙を破る。『THE WARD(原題)』は日本公開が10年ぶりとなる待望のジョン・カーペンター監督復活作なのだ!

『ザ・ウォード/監禁病棟』 STORY
1959年。20歳のクリステン(アンバー・ハード)は身に覚えのない放火の罪で精神病棟に送られる。同年代の少女ばかりを収容する奥の病棟に隔離され、そこでは一人ずつに部屋があてがわれた。クリステンは、初日の夜から見えない人の気配を感じ、いわれのない不安を抱く。同じような境遇の少女は、ボロボロのぬいぐるみを抱くゾーイ(ローラ・リー)、華やかなサラ(ダニエル・パナベイカー)、絵を描くのが好きなアイリス(リンジー・フォンセカ)、歌を得意とするエミリー(メイミー・ガマー)の4人。自分のことを狂人と認めている彼女たちとは違うと自負するクリステンだが、担当医ストリンガー(ジャレッド・ハリス)のカウンセリングを受けたことで初めて気づく。自分の仕業とされる放火を見たことと自分の名前以外、一切の記憶を失っていたのだ。さらにその夜、廊下を歩くおぞましい顔をした女性の姿を目撃し、事態は新たな展開を迎える—この病棟には看護士でもなく、患者でもない何か別の存在がいる—。クリステンは必死の思いで病棟から脱出を試みるが、やがて彼女自身が想像し得なかった恐ろしい真実へとたどりつく…。

邦題:『ザ・ウォード/監禁病棟』
9月17日(土)より銀座シネパトスほか全国順次ロードショー

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執筆者

Yasuhiro Togawa