1958年に発表され、1962年には映画『切腹』として世界に名を轟かせた
伝説の物語「異聞浪人記」が、今、50年余の時を経て、再び映画化されました。
主演には市川海老蔵と瑛太、更に音楽は世界を舞台に活躍する坂本龍一を迎え、
鬼才・三池崇史監督が、時代劇初の3D作品として切り開いた新境地である本作。
名実ともに世界基準、最上級にして最強のキャスト・スタッフが集結し、“一命”を懸けた究極の人間ドラマが誕生。5月に開催されたカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、公式上映で大喝采を浴びたこの秋一番の話題作です。

そしてこの度、本作『一命』の原作文庫が、映画と同タイトルで改めて発売されることが決定いたしました。なお、今回は業界でも異例となる、主演の市川海老蔵さんと瑛太さんの2パターンの帯を作り、対になったインパクトある2種類のデザインとなりました。

【滝口康彦『一命』(講談社文庫)概要】

●タイトル:『一命』

●著者:滝口康彦

●監修&解説:末國善己(文芸評論家)

●発売日:2011年6月15日(水)

●価格:本体476円(税込500円)

●収録作品
・「異聞浪人記」
・「貞女の櫛」
・「謀殺」
・「上意討ち心得」
・「高柳父子」
・「拝領妻始末」

以上6編(本文256ページ)

●内容紹介
病床の妻子を置いて家を出た浪人は、なぜ自ら命を絶ったのか?
——2度映画化され、2度ともカンヌ国際映画祭に出品された不朽の名作「異聞浪人記」の他、武家における殉死の意味を問う「高柳父子」、家族愛を描く「拝領妻始末」など6編を収録。武士の悲哀を描き続けた時代小説家の傑作選。<監修&解説・末國善己>

●著者プロフィール
滝口康彦(たきぐち・やすひこ)
1924年長崎県生まれ。デビューから一貫して武家社会の掟の残酷さを浮き彫りにする士道小説を書き続け、人気を博す。小学校卒業後、運送会社、海軍通信学校、炭鉱勤務などを経て、小説やラジオドラマの懸賞に応募。1957年、商業誌デビュー作の「高柳父子」が直木賞候補となり、以後、計6回同賞の候補となる。

生涯のほとんどを過ごした佐賀をはじめ、九州の歴史を描くことを得意とし、友人でもあった山口県出身の古川薫、福岡県在住の白石一郎とともに「西国三人衆」と呼ばれ活躍した。代表作のひとつ「異聞浪人記」は、『切腹』(1962年・小林正樹監督)、『一命』(2011年・三池崇史監督)のタイトルで2度映画化され、二度ともカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された(『切腹』は審査員特別賞を受賞)。2004年逝去。

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執筆者

Yasuhiro Togawa