主演 ジェット・リー、音楽 久石譲、撮影 クリストファー・ドイル。
名匠が集結し、「北京ヴァイオリン」の脚本家が描く、父と子の絆の物語。

水族館で働くシンチョンは、泳ぐことがなによりも好きな自閉症の息子ターフーを男手ひとつで育ててきた。ある日、シンチョンは自分が癌に冒され余命わずかだと知らされる。残された時間で、自分亡き後も息子が普通に暮らしていける術を見つけなくてはならない。ようやく世話をしてくれる施設は確保した。しかし父にはまだ、息子に伝えるべきことが残されていた…。

そのままでいい。あの子のままで生きていって欲しい。
『北京ヴァイオリン』の脚本家が、父と子の絆をテーマに描く感動作。

自閉症の息子を持つ父親は、自分が余命わずかだと知らされたとき、何を考え、何を残していけるのか—? 『海洋天堂』は、なによりも子供の幸せを願う親の深い愛情を描いた感動作。

父ひとり子ひとりで慎ましく生きてきたふたりが、突然直面する厳しい現実。父は自分をうまく表現することができない息子の将来を案じ、ひとりで生きていく術を息子に教えこんでいきます。卵のゆでかた、買い物の仕方、バスの乗り降り、一歩一歩できることから…。そのやりとりはどこかユーモラスであり、慈しみに満ちているからでしょう。本作は優しいぬくもりに溢れています。

また、ふたりと彼らをとり巻く隣人や恩人の存在は、不安を共有し支えあって生きていくという人間生来のやさしさと強さを私たちの中に甦らせてくれるのです。

父子が共に過ごす限りある穏やかな時間は、ふたりの絆を永遠のものにしていきます。そして最後に、父が息子に残していくものとは? それこそが海洋天堂というある愛の形なのです。爽やかな感動を呼ぶラストの余韻は、いつまでもあなたを包み込んでくれるでしょう。

■前売り特典:劇場窓口にてお買い求めの方に限り、「美しい海のクリアファイル」をプレゼント。*数に限りがございます。(提供:日本ウミガメ協議会)

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執筆者

Yasuhiro Togawa