ただいま大ヒット中の『ブラック・スワン』は、バレエを題材にしたナタリー・ポートマンの本年度アカデミー賞主演女優賞受賞作として若い女性を中心に“ブラック・スワン現象”とも呼ばれる異例の大ヒットとなっております。この度、来る7月2日より、バレエ映画の金字塔と言われ、日本での公開当時には、バレエ教室が林立するなどのブームを起こした名作『赤い靴』が『赤い靴 デジタルリマスター・エディション』として公開されることが決定いたしました。

◆ 監修はあのマーティン・スコセッシ! カンヌの初お披露目で大絶賛!
マーティン・スコセッシ監督の監修のもと、2年の歳月をかけ、オリジナル・ネガの修復作業が完成。2009年カンヌ国際映画祭で、スコセッシの挨拶とともに世界初公開され話題になった同作が、いよいよ待望の日本上陸です。

◆ 愛を選ぶのか、踊り続けることを選ぶのか。プリマとして女性として揺れ動く主人公!
アンデルセンの童話「赤い靴」をベースにした、バレエダンサーの愛憎と悲劇の物語。世界一のプリマを夢見るヒロインと、彼女を育て上げることに情熱の全てを注ぐバレエ団主宰プロデューサー、そして、彼女と恋に落ちる才能溢れる青年作曲家。ヒロインは、作曲家との幸せな結婚を望むが、プロデューサーは、ただ踊ることだけを強いる。彼女の心は激しく揺れ、そして悲しい結末を迎える・・・。バレエ映画の金字塔として語り継がれる名作である一方、芸術を極めることの厳しさを描いた作品、“アーティストの光と影を描く映画の原点”とも言えるのが本作です。

『赤い靴 デジタルリマスター・エディション』
赤い靴の運命を背負って踊り続けるヒロインを演じるのは、当時英国バレエ界の第一線で活躍していたプリマ、モイラ・シアラー。日本初上映の1950年当時、本作のヒットが日本にクラシック・バレエ ブームをもたらし、街にはバレエ教室が乱立したといいます。
映画の中ほどで披露される、約16分にも及ぶバレエ演目「赤い靴」のシーンは、世界のカラー映画に革命を与え、当時のSFX技術を駆使して実現した幻想的な描写は、人々を陶酔させました。それから半世紀経った今、巨匠マーティン・スコセッシの監修のもと、この名作が美しく鮮やかに蘇ります。

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執筆者

Yasuhiro Togawa