この度、6月11日(土)に公開されます松本人志監督最新作映画「さや侍」が、8月3日より開催される第64回ロカルノ国際映画祭(8月3日〜8月13日)への出品が正式に決定しました。

招待された部門は本映画祭の目玉企画となる約8,000人の観客が収容できる野外広場での上映部門(Piazza Grande Section)となります。
約300本上映される中でこの映画祭の目玉企画である野外上映される作品は1日1本〜2本しかない。ロカルノ映画祭側からの本作への出品依頼のアプローチは既に2月からあり、松本監督と「さや侍」への期待の高さが伺われる。
また「さや侍」の上映に伴い、もう一つの目玉企画として松本人志監督の「大日本人」「しんぼる」2作品をトリビュート上映する特別企画を“松本シネマ”と称して行うことも決定。監督3作目にして特集上映が組まれることは極めて異例のこととなる。
尚、松本人志監督の「大日本人」はカンヌ国際映画祭の監督週間に招待されるなど、約30の各国際映画祭から招待されており、09年にはアメリカ26都市で公開された。また「しんぼる」はトロント、プサン、ロッテルダムなど約50の海外映画祭に招待を受け、ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭では審査員特別賞など2冠を獲得している。「さや侍」もロカルノ映画祭でインターナショナルプレミアされることで海外からの注目度がアップすることは間違いない。

【オリビエ氏のコメント】
今までテレビの世界にて彼のキャラクターと才能で多大な人気を得てきた松本人志。映画の世界での活躍は今現在たったの3作品でありながら、常に新たな形のコミックフィクションの世界を開拓し実験してきた。それは非常にオリジナルで、バーレスク、シューリズム、茶番劇の間で移行する。そして今回彼がもたらした新たなアイデアは全ての人々に驚きと喜びを与えることを証明しました。これはここ数年間における現代の映画界における本物の革命の一つです。監督3作目の『さや侍』では初めて自身が出演しない作品となり、その才能は新たな感情面を表現した感動的な今までにない侍映画となっている。メロドラマタッチのバーレスク・ファミリーコメディだ。
私たちがロカルノにてこの注目すべきアーチストによる作品、そして彼の最高なコメディと想像の世界を祝福できるのを大変光栄に思います。

【参考:ロカルノ国際映画祭とは】
1946年に始まった世界で最も歴史のある映画祭のひとつ。ベネチア国際映画祭に次いで世界で二番目に古い映画祭。スイス南部、イタリアとの国境にあるティチーノ州ロカルノで開催されている。世界4大映画祭とはカンヌ、ベネチア、ベルリン、ロカルノのことを指す。8000名が収容できる大広場(ピアッツァ・グランデ)の野外上映が特に有名。新しい映画の才能と新しい映画のトレンドを発掘していくことがプログラムの一つの特徴。
2009年には日本のアニメ作品を特集した「Manga Impact」が開催され話題となった。

【松本人志監督のコメント】
私にとって映画制作とは、頭の中で実った何かを、収穫の時期に、一滴残らず絞り取るような作業だと思っています。そんな入魂の作品を、ロカルノ映画祭を通じて、海の向こうにいる多くの方々に楽しんでもらえると嬉しいです。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=49107

執筆者

Yasuhiro Togawa