1983年に映画化され、カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した故今村昌平監督の衝撃作『楢山節考』から今年で28年・・・。
佐藤友哉の同名小説を原作に、その姥捨山伝説が描かれる作品『デンデラ』が公開されることが決定いたしました。(公開時期:6/25 配給:東映) 

『楢山節考』の意思を継ぎ、今村監督の息子である天願大介監督が姥捨山伝説を新たに紐解き、各国の映画祭への出品を視野に入れて製作を進めている意欲作となっています。

主要キャストには、日活のスター女優として一時代を築き、近年では舞台で高い評価を得ている浅丘ルリ子(70)が主役・カユを演じる他、『楢山節考』にも出演していた倍賞美津子(64)、100本以上の映画に出演している山本陽子(68)、そして“デンデラ”を創設した100歳の老婆を紫綬褒章や旭日小綬章を受章している草笛光子(77)と、日本映画界を代表する錚々たる豪華女優陣が集結。
生きるか死ぬかの瀬戸際で驚異的な生命力を発揮する老女達のリアリティを追及するため、冬の寒さ厳しい山形庄内にて、熱い女優魂を迸らせアクションにも挑戦するなど、しのぎを削り合いながら撮影に取り組みます。

<作品詳細>
古代日本に残る姥捨山伝説。動けなくなった老女は、食い扶持を減らすために山に捨てられ、極楽浄土を願いながら死を待つしかなかった。だが、そんなしきたりを受け入れ死んだと思われていたはずの70〜100歳の老女50人は、過酷な自然状況の中で集落を築き、懸命に生き延びていた。捨てた村に復讐を誓う者、静かな人生を願う者、さらに移住を望む者・・・。代々受け継がれてきた慣習に沿って、捨てられ死ぬことを当然と受け止めていた主人公・カユの、思いがけもなく手に入れた自由に生きる人生とは・・・ 

■天願大介監督:コメント
観たことのない映画が撮れると思ったので、監督を引き受けました。見せ場だらけの力強い作品になると思います。

■主演 浅丘ルリ子:コメント
自分の歳と同じ役柄だということと、姥捨山に捨てられた50人のお婆さんたちが、いろんな工夫をしてみんなで生きようとする。その物語の面白さに惹かれ、引き受けることにしました。ただお引き受けする時に、随分迷ったんです。主人公の心情の変化に対する解釈が監督と私でまだ隔たりがあったのと、過酷な撮影現場のことを考えると出演を躊躇する気持ちもあったんですが、50人の女の人たちが出てくる、このような題材でしかも主役をやるという機会は、なかなか巡ってくることではありませんしね。そういう気持ちのほうが、ちょっと勝ったんです。それでやらせていただくことにしました。

2011年6月25日(土) 全国公開

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=49096

執筆者

Naomi KannoNaomi Kanno