『アリス・イン・ワンダーランド』を始め、2010年以降多くの童話原作の映画が製作・公開されてきている。ただし、それらの作品の多くはCGを多用し、童話に忠実というよりは、現代に合わせた新たな童話としての意義が強いように感じる。そこで今回、CGに頼らずに童話の世界観を忠実に表現するため、クラシックな映像美に重点を置いた作品を上映する『フェアリーテイル・シアター』と称した上映会が、Fairy Tale Theater実行委員会により、シネマート六本木にて開催されることが決定した。

今回上映される3作品は、04年ベルリン映画祭招待作品にも選ばれ、カトリーヌ・ドヌーブ主演作である『ロバと王女 デジタルニューマスター版』、46年フランス映画祭ルイ・デュリック賞を受賞し、白黒映画でありながら未だに色褪せない作品である『美女と野獣』、87年アヌシー国際アニメーション映画祭最優秀作品賞を受賞し、実写とアニメの融合作品である『アリス』。
また、3作品とも著名な監督が手掛けた作品であり、その点でも非常に魅力的な作品群となっている。
また、この企画に賛同した辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)、伊藤さとり(映画パーソナリティ)のトークショーも予定されている。

上映日時:平成22年12月18(土) 09:45 開場 10:00 開映
会場:シネマート六本木  135席+1
所在地:東京都港区六本木3-8-15 (六本木駅より徒歩約2分)

上映作品
①美女と野獣(1946年/フランス/95分) ジャン・コクトー監督
②ロバと王女 デジタルニューマスター版(1970年→2004年/フランス/90分) ジャック・ドゥミ監督
③アリス(1988年/スイス・イギリス・ドイツ合作/89分) ヤン・シュヴァンクマイエル監督

配給:①アイ・ヴィー・シー ②セテラ・インターナショナル ③ザジフィルムズ

■Fairy Tale Theater実行委員会:バンタンデザイン研究所映像デザイン学部の生徒を中心とした映画上映団体。当団体は、「メジャー系映画の公開が多い中、観る機会の減少している映画を上映し、改めて映画というものの価値を広めると共に、映画をエンターテインメントとしてだけではなく、文化のひとつとして捉えたい。」ということを活動のコンセプトとしている。

料金:前売り各1,000円・当日各1,200円
主催:Fairy Tale Theater実行委員会
協賛:バンタンデザイン研究所
公式HP:http://fairy-tale-theater.jimdo.com/ 

執筆者

Naomi KannoNaomi KannoNaomi KannoNaomi Kanno