ニューヨークでウディ・アレン監督を直撃!

12月11日より監督40作目という記念碑的な新作『人生万歳!』が公開されるウディ・アレン監督が12月1日(水)で75歳の誕生日を迎えます(1935年12月1日ニューヨーク州、ブルックリン生まれ)。年に1本のペースで精力的に映画つくりを続けているアレン監督をニューヨークのオフィスに訪ねて、メッセージをもらいましたので、ニュースのご配信をお願いいたします。

スタンダップ・コメディアン、そして脚本家としてそのキャリアをスタートさせたウディ・アレン監督は、1970年代の大ヒット作『アニー・ホール』や『マンハッタン』で世界中に熱狂的なファンを生む映画監督となり、80年代に入ると『カメレオンマン』、『カイロの紫のバラ』、『ブロードウェイのダニー・ローズ』などの個性的なヒット作を連発して人気・実力ともにアメリカを代表する映画監督として不動の地位を築いた。90年代に入ると『世界中がアイ・ラブ・ユー』、『セレブリティ』、『地球は女で回ってる』など、多くの人気スターたちがこぞって出演を希望する映画監督としても名を馳せ、2000年代に入ってもその製作意欲は衰えず、『人生万歳!』で長編映画監督作は40作を数える。いまだ世界中の俳優たちが出演を熱望し、多くの俳優たちがアレン監督作品でアカデミー賞をはじめとする重要な映画賞を受賞するなど、名実とともにトップの地位をゆるぎないものにしているウディ・アレン監督。この度は、ニューヨークの高級マンションが立ち並ぶ場所にある、アレン監督の編集室と試写室を兼ね備えたオフィスにお邪魔してメッセージをもらった。

『人生万歳!』は40作目の作品となりますが、精力的に作品を作り続けられる秘訣を教えて下さい。
ウディ・アレン監督 「私は映画監督ですから、撮影をするのが僕の仕事なんです。もしかしたら僕はギャングになれたかもしれなく、そうすればスケジュールはもっとフレキシブルで、面白い出会いもあったでしょうね。でも私は煙草を吸わないですからね…。煙草を吸わないギャングなんて、見たことがないでしょう?」

アレン監督にとって“映画監督”はどのような仕事ですか
ウディ・アレン監督 「映画監督は快適な仕事で、何も不満はないですね。真面目な仕事だし、十分な収入もあります。きれいな女優や面白くて才能ある男優たち、創造的な衣装デザイナーや美術デザイナーたちと働くことができますしね。働く必要があるなら、実にいい仕事だと思いますよ」

長い監督としての生活に、困難や苦難はありましたか
ウディ・アレン監督 「たえず苦労していますよ! (映画の世界に)入るための困難があり、良い作品をつくる苦労があり、違うタイプの映画を作ろうとする時にもまた困難がある。僕はコメディばかりを作ってきましたが、シリアスな作品を作りたいと思った時にも苦労があった。それから何かを変えたいときにもね。もっと後には資金を集める苦労があるし、困難は常にあるんです」

そんなあなたを支えてきたものはなんでしょうか
ウディ・アレン監督 「今までもそして現在も支持してくれるファンがいる。決して多くはないでしょうが、忠実な人々の存在が助けになりました。なぜなら僕が作品を発表すれば世界中で見てくれる観客がいるからです。その人数は少ないかもしれないけれど、確実に観客がいる。それは大きな助けになっています」

『人生万歳!』を楽しみしている日本の観客にメッセージをください
ウディ・アレン監督 「日本の観客の皆さんが長い間僕の作品を支持してくれていることに感謝していますし、皆さんの期待に応える作品を作り続けていきたいと思っています。それからこの作品に失望されないことを・・・というのも次の作品がすぐ控えていますから、次の作品も気に入ってもらえるかもしれませんしね(笑)。改めて皆さんに感謝と御礼を申し上げたいと思います」

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執筆者

Yasuhiro Togawa