第82回アカデミー賞主演男優賞ノミネート、ヴェネチア国際映画祭 最優秀主演男優賞受賞をはじめとして各国主要映画賞14部門受賞、23部門ノミネートと、世界中の映画祭を席巻した『シングルマン』で、ハリウッドきっての名優コリン・ファースとジュリアン・ムーアが遂に初共演した。
同世代でプライベートでも交流があるという二人だが、今まで共演話が持ち上がったことはあるものの実現したことがなく、今回初監督を務めたトム・フォードの念願も叶い、初共演を果たした。

コリン・ファース 「僕が演じたジョージとジュリアンが演じたチャーリーの関係は長い。一度は性的な関係になったが、うまくいかなかった。かつての恋人同士だった二人だが、彼女は今も恋愛関係を望んでいるが、彼はそうはならない。一人が相手の気持ちを誤解する。相手はとても愛しているが、恋愛とは違う。それが続いていくという複雑な関係なんだ。ジュリアンだからこそ成立した役だと思う」

ジュリアン・ムーア 「コリンと私は同年代で、旧知の仲なの。共通の知人もたくさんいるの。今までは、共演しかかっては実現しなかったこともあるのだけれど、今回やっと実現しました。現場では知り合いの噂話をしたり、世間話に花を咲かせたり、すごく気楽に過ごせたの。コリンはこの上ない才能に恵まれた優れた俳優であり、同時に情感豊かな素敵な男性でもある。初めてを本当に楽しんで共演できました」

──かつて恋人関係にあったが今は友人となった二人が、笑いあい、語り合い、争い、許しあう・・・かりそめの宴のシーンは、映画史に残る美しいシーンで、年を重ねた者同士だからこそ分かち合える時の流れの切なさを感じさせ、胸を打つ。
世界中の監督から引っ張りだこのコリン・ファースとジュリアン・ムーアの初共演。当代きっての演技派俳優の“競演”に堪能すること間違いなしです。

『シングルマン』公式サイト http://singleman.gaga.ne.jp
10/2(土)より 新宿バルト9ほか全国順次ロードショー

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執筆者

Yasuhiro Togawa