原作文庫 河原れん デビュー小説「瞬 またたき」
新人作家では異例!発売3週間で累計16万部の大ヒット!

6月19日(土)公開の映画「瞬 またたき」の原作で、河原れんのデビュー小説「瞬」の文庫が、4月23日に発売されるやいなや、わずか3週間で4刷累計16万部という、新人作家にしては異例の売り上げを記録しています。
 当原作は、2007年に単行本が発売になり、映画「がんばっていきまっしょい」や「解夏(げげ)」など、透明感あふれる映像に定評のある映画監督:磯村一路(いそむらいちみつ)の目にとまり、映画化されることが決定いたしました。
 通常、映画化される小説は、映画宣伝との相乗効果を狙い映画の公開に合わせて文庫化されることはよくありますが、新人作家のデビュー小説が発売3週間で16万部というのは、他の映画化された有名小説と比べても遜色のない数字です。

■映画化から文庫までの流れ
≪通常のケース≫ 
・単行本小説が大ヒット ⇒ 映画化のオファーあり ⇒ 映画公開に合わせて文庫化
・原作者が人気・有名小説家 ⇒ 映画化のオファーあり ⇒ 映画公開に合わせて文庫化
≪「瞬 またたき」のケース≫
・新人作家が2007年にデビュー作「瞬」単行本発売 
→ 特にヒットはしなかったが、磯村監督の目にとまり映画化のオファーがあり
→ 映画公開に合わせて文庫化

■映画化された他の文庫本の部数との比較
★「瞬」:初版5万部、累計部数16万部(発売3週間後時点=映画公開5週前時点)
★映画化された他作品の文庫本の部数と比較(著者、初版部数、映画公開4週前時点の部数) 
・「眉山」・・・著:さだまさし(歌手)、初版:20万部、4週前時点累計20万部 
・「涙そうそう」・・・著:吉田雄生(脚本家)、初版5万部、4週前時点累計5万部
・「笑う警官」・・・著:佐々木譲(直木賞受賞作家)、初版10万部、4週前時点累計10万部
と、名立たる他文庫にも引けをとらない部数となっていることがわかる。

■出版元の幻冬舎の購買層調査によると購買層は以下のようになっている
≪男性:女性=25%:75%≫
・女性・・・18歳以下:7.7% ・19〜29歳:31.5% ・30〜49歳:27.4% ・50歳以上:9.0%
・男性・・・18歳以下:1.8% ・19〜29歳:9.1% ・30〜49歳:10.1% ・50歳以上:2.4%

■幻冬舎の担当者は、売れている要因について
●映画化になる原作であること
●表紙カバーに北川景子・岡田将生の場面写真を使用している
●岡田コメントが心に響いた
●裏表紙のキャッチコピー「もし、一瞬で運命の選択を迫られ
たら、そこに愛する人がいたら—あなたは、どうする?」が
心に響いたではないかとのこと。さらに担当者は、
『やはり北川さん、岡田さんが出演している映画とのことで、
若い世代が興味を持っているのだと思います。また、彼を事故
で失ってしまう悲しい物語が、特に女性に響いているのかもしれません』
書店の文庫コーナーでも、新人作家ということにも関わらず、北川景子と岡田将生という今最も旬な二人が表紙を飾る文庫「瞬 またたき」は大きく展開されております。

■原作者:河原れんによると、売れている要因を次のように推測している
・一人称で書いているため、感情移入がしやすく若年層にも読みやすいのではないか。
・恋人を事故で失ったところから始まるという珍しいストーリー設定。
・そのショックで失った記憶がなんだったのかという疑問を提示し、それが明らかになるクライマックスまでを一気に引っ張る一種のサスペンス要素。
・一瞬の咄嗟の行動に表れる「本能的な愛」という愛をテーマにしているので大人でも共感できるラブストーリーである。
・感情描写だけでなく細部にわたってリアリティを意識して書いているので、読みながら映像を浮かべやすい。

■文庫「瞬 またたき」概要
・著者:河原れん
1980 年12 月29 日 東京都生まれ。上智大学法学部卒。
大学卒業直前に小説に傾倒、執筆をはじめる。07年、初の長編小説である「瞬」を発表。
09年、谷村志穂原作『余命』の映画化の際には企画・脚本を担当。また、不朽の名作
「小公女セイラ」新翻訳や「スパイダーウーマン」の書籍プロデュースを手掛けている。
・価格:520円(税込)
・発売日:4月23日(木)
・出版社:幻冬舎

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執筆者

Yasuhiro Togawa