未だ無限の可能性を秘めたアフリカ大陸
その裏側を旅する傑作ドキュメンタリーを一挙上映!すべて劇場初公開!!

サッカーW杯で注目度が高まるアフリカ大陸。この大陸の真の姿とそこに秘められた可能性に迫るこの特集上映は、6月26日公開「モダン・ライフ」が日本初公開となる仏の巨匠レイモン・ドゥパルドン作「アフリカ、痛みはいかがですか?」をはじめ「いのちの食べかた」のゲイハルター監督最新作「7915キロ」、「地獄の黙示録」原作に影響を与えた「コンゴ・リバー」など3人の映画作家が捉えた、珠玉のドキュメンタリー集となっております。

『アフリカ、痛みはいかがですか?』
ピューリッツァー賞受賞の世界的写真家が描いた
現代アフリカのポートレート
監督:レイモン・ドゥパルドン/1996/165分/フランス
ピューリツァー賞カメラマン、レイモン・ドゥパルドンは、アフリカ縦断の旅で1990年代前半のアフリカの姿を如実にカメラに捉えた。喜望峰とネルソン・マンデラのポートレートから始まり、ルワンダの内戦に遭遇し、荒廃したモガディシオを目の当たりにし、最後には穏やかな地中海に面したアレキサンドリアへと至る。1997年山形ドキュメンタリー映画祭監督賞作品。

『7915キロ』
「いのちの食べかた」のゲイハルター監督が描く
“パリ・ダカール・ラリー”の舞台裏
監督:ニコラウス・ゲイハルター/2009/100分/オーストリア
世界を代表する苛酷なラリー・レース、ダカール・ラリー(通称:パリ・ダカ)。西欧が描く「未開の地・アフリカ」、現地人が描く「豊かな先進国・ヨーロッパ」というお互いの視線がスリリングに交錯する。ラリー車が残して行った無数の轍をたたえたサハラ砂漠の映像は、ブリューゲルの風景画のように崇高な美しさで撮影されている。

『コンゴ・リバー』
コッポラ「地獄の黙示録」原作にも影響を与えた
アフリカの大動脈“コンゴ河”をさかのぼる旅
監督:ティエリー・ミシェル/2005/116分/ベルギー、フランス
世界有数の熱帯雨林地帯を流れるコンゴ河は、陸路の交通網が未開の国民にとって移動の大動脈である。ジョセフ・コンラッドの小説「闇の中」の舞台にもなったこの河。 “眠り病”を媒介するツェツェバエ、激しい雷を伴う嵐、愛国的民兵たちが唄う歌、今は廃墟と化している巨大な宮殿。地獄の渕にある国・コンゴで、人々は大河にしがみつき、希望へ向かって立ち上がろうとしている。ベルリン映画祭最優秀ヨーロッパ・アート&エッセー作品賞・及びCICAE賞受賞。

6月12日(土)〜6月25日(金)シアター・イメージフォーラムにて2週間限定上映決定!!

公開記念トークショー

●6月12日(土)
12:30「アフリカ、痛みはいかがですか?」上映前
16:00「7915キロ」上映前

ゲスト:大崎 敦司(おおさき あつし) 氏
学生時代、南アフリカの人種隔離政策(アパルトヘイト)に興味を持ち、アフリカに長期滞在。1990年に朝日新聞社に記者として入社、2000年から外報部に所属。2002年9月から2年間、サハラ砂漠以南のアフリカ48カ国を一人で担当するアフリカ特派員に。リベリアやコートジボワール、スーダンなどの内戦やイラク戦争を現場で取材。2004年9月から大阪本社・社会部に所属。2006年9月から福井県の敦賀支局長。アフリカを追い続けるジャーナリストや写真家の有志らと、アフリカの実情を写真や映像で伝えるグループ「SAMAFA」を2001年に発足させた。現在はフリージャーナリストとして、アフリカを知ってもらうために各地の学校などで講演活動を続けている。2009年6月現在、JICA の依頼でタンザニア政府委託のテレビ番組を制作した。

●6月20日(日)
12:30「コンゴリバー」上映前

ゲスト:内澤 旬子 氏
内澤旬子(うちざわ・じゅんこ)氏
1967年生まれ。緻密な画力と旺盛な行動力で、世界各国の図書館、トイレ、印刷所などの様々な「現場」を取材してきた。著書に『センセイの書斎』『世界屠畜紀行』『おやじがき 絶滅危惧種(レツドデータ)中年男性図鑑』、共著に『印刷に恋して』『「本」に恋して』(松田哲夫・文)『東方見便録』(斉藤政喜・文)などがある。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=48376

執筆者

Yasuhiro Togawa