世界の映画祭・批評家・シネフィルから高い評価を受けている小林政広監督が渾身の思いを込めて描く、21 世紀の日本版『大人は判ってくれない』(フランソワ・トリュフォー監督)とも言うべき最新作『ワカラナイ』の初日が決定いたしましたので、ご案内させていただきます。

カンヌ、ロカルノ、世界が注目する小林政広監督が渾身の思いを込めて描く、21 世紀の日本版『大人は判ってくれない』。
これまで、『バッシング』で女性から見た日本を、『愛の予感』で親から見た日本を描き、世界の映画祭で高い評価を受けてきた小林監督。本作『ワカラナイ』では、少年から見た現代(いま)の日本を描く。
母子家庭の少年「亮」は、母親を病気で亡くし、医療費も葬儀代も払えなくなる。そして自分自身を食べさせる事さえ困難な貧困の中を、生きていくしかない現実と向き合う。ただ普通に生きていくことすら、難しい。カメラはそんな少年の行動の全てを観察するように、そして時には見守るように、ドキュメンタリー映画のような距離を保ちながらとらえていく。これまでの小林作品でも定評の高かった、張り詰めた空気、厳かに流れる時間といった筆致はそのままに、主人公の少年に訪れる耐え難い慟哭を生々しくフィルムに収めている。

11 月14 日(土)より ヒューマントラストシネマ渋谷にてロードショ−!
ほか、11 月28 日(土)より新宿バルト9にて公開

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執筆者

Yasuhiro Togawa