第19回東京国際映画祭で上映され、好評を得た台湾映画『一年之初(一年の初め)』が、新宿バルト9にて公開が決定! 本年の東京国際映画祭前、10月3日(土)からレイトショーにて特別上映をいたします。

もし人生をやり直せるチャンスを与えられたら・・・?

大晦日の24時間を軸に5つの物語がパラレルに進行し、登場人物の関係が徐々に明らかになっていく台湾発の新感覚群像劇。ばらばらだったはずの彼らの時間が交錯し、微小な化学反応を起こしながら、それぞれの衝撃の結末へと向かっていく。彼らが望んだ”再生”とは? 前作『シーディンの夏』が各国で絶賛され、台湾の若手監督で最も注目を集めるチェン・ヨウチェ、待望の長編デビュー作。

監督:チェン・ヨウチェ 『シーディンの夏』『陽陽』 
制作:チェン・シーピン/リャン・ホンチー 脚本:チェン・ヨウチェ
撮影:ジェイク・ポロック 編集:チェン・ポーウェン/リウ・チュエンショウ
美術:リー・ティエンチュー 音楽:リム・キョン
出演:クー・ジャーヤン、モー・ツィイー、クー・ユールン、チャン・ロンロン、ワン・チングァン、シュー・アンアン、ホワン・チェンワイ、カオ・インシュアン、ジニー・チュオ、トゥオ・ツェンホア
2006年/台湾/中国語/113分/カラー/35mm/シネマスコープ/ドルビーデジタルSRD
配給:ティ・ジョイ

【あらすじ】

大晦日の晩、クラブのカウントダウンパーティを訪れたバタフライは、映画監督のリーシャンに出会う。バタフライと共に遊びに来ていたシャオフイとその恋人ハオズは、朝、気がつくと見知らぬさびれた病院にいた。いなくなったバタフライを探しに向かう二人だったが、そこで彼らが出会ったものとは——。

1月1日10:00am。映画制作アシスタントのパンは、憧れの主演女優を目の前に、なかなか一歩を踏み出せないでいた。そこへ男優の代役という願ってもいないチャンスが巡ってくる。
「神様、お願いです。1秒でいいから、今この瞬間を止めて」

12月31日 10:30pm。タイからの不法移民のディンアンは、病に伏す父と家族を支えるため、台湾の裏社会で働きながら、故郷へ帰る日を夢見ている。毎晩同時刻に、仕事帰りに通過する高速道路の集金所の女性と会うのがいつしか心の支えとなっていた。
「明日になれば、俺の人生は変わるのか?」

12月31日 11:30pm。バタフライとその親友シャオフイ、シャオフイの恋人ハオズは、クラブのカウントダウンパーティへと向かっていた。朝、目が覚めると、ハオズとシャオフイは、見知らぬさびれた病院にいて、バタフライだけがいなくなっていた。
「このTシャツの血は誰の血だ?」

12月31日 11:59pm。裏社会の組織のボスになったばかりの宗徳は、部下たちの行動を信じられず、何日も眠れない日々を過ごしていた。その晩、映画監督から送られてきたビデオを観ていた。
「金の心配はするな。話は付けてある」

1月1日 0:00am。映画監督のリーシャンは、初の長編映画を制作中だが、結末を決めきれずいた。過去の出来事も彼を苦しめ続けていた。アイデアを求めてやってきたクラブで、バタフライに出会う。
「君は誰なの? 俺の声が聞こえる?」

ばらばらだったはずの彼らの時間がわずかに交錯し、すれ違いながら、衝撃の結末へと向かっていく。彼らが望んだ未来とは?

【監督】
チェン・ヨウチェ (鄭有傑)
1977年11月27日、台湾・台南市生まれ。北京語、台湾語、日本語を操る。
2000年、初の短編作品『BABY FACE』を自らの脚本・監督・主演にて製作。台湾国際学生映画祭にて審査員特別賞を受賞したほか、同年撮影のDV短編『The Most Horrible Sound in the World』とともに、台湾金馬奨にも正式出品。台湾国内で年間5名のみ選ばれる優秀な新人監督として、国からのサポートを受ける。その後、2001年、短編『シーディンの夏』が、台湾金馬奨にて最優秀短編映画賞を受賞。バンクーバー、ハワイ、釜山など世界各国の映画祭に招待されたほか、東京国際映画祭「アジアの風」部門にも、短編ながら正式招待を受け、絶賛された。新作は『陽陽』(2009年・日本未公開)。

【映画祭出品データ】
第19回(2006年)東京国際映画祭「アジアの風」部門正式招待作品
第63回(2006年)ベネツィア映画祭 批評家週間正式招待作品
第25回(2006年)バンクーバー国際映画祭 ”The Dragons & Tigers: The Cinemas of East Asia”コンペティション部門正式招待作品
第10回(2006年)アテネ国際映画祭 コンペティション部門正式招待作品
第8回(2006年)釜山国際映画祭 “A Window on Asian Cinema”部門正式招待作品
第43回(2006年)台湾金馬奨 フォルモサ賞・最優秀編集賞・最優秀オリジナルスコア賞

2009年10月3日(土)より新宿バルト9にて公開決定!

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執筆者

Yasuhiro Togawa