2007年4月、阿佐ヶ谷に誕生したアート・アニメーションのちいさな学校。
未来のアニメーション作家たちへ、今どきめずらしい寺子屋式のアニメーション教育を行っています。今年は誕生より3年目を迎え、これまでの成果と新しい展望があらわれはじめました。
ちいさな学校の機軸ともいえる、日本で唯一の人形関節づくりから始まる超実践型立体アニメーション制作指導に加え、今秋開講の「アニメーション実習/講座」では、講師に長年スタジオジブリ作品の色彩設計総指揮者として活躍してきた保田道世が登場!加えて日本映画美術界の大黒柱、木村威夫が、なんと立体アニメーション美術を直接指導!さらには背景美術の山本二三や作画の才田俊次、演出の杉井ギサブロー等々、まさしく日本アニメーションのトップランナーたちが、アニメーション制作の極意を伝授!
また、来年3月にちいさな学校初の卒業生となる3年生は、卒業制作で内田百?『豹』に挑戦!百?の幻想的なイメージを、立体アニメーションで表現します。

開校3年目を記念して8月17日から27日の10
日間に渡って、ワークショップを開催します。テーマは「TVCMや短編アニメーションなどで登場する立体アニメーション」。小さな人形が一体どうやって動いているのか?不思議に思っている人もいるかもしれません。その秘密は「人形関節」。人形内部の骨格の関節部分を、人と同じように関節運動ができるようにしてあるのです。
とはいえ、人形関節づくりは職人的な技術を必要とする作業。自分でつくるには、なかなか難しいものがあります。このワークショップでは、ほかではめったに教えられることのない人形関節づくりを基本から指導。さらに人形製作、アニメート、撮影、編集まで、立体アニメーションで必要な技術をすべて伝授!
講師には様々なアニメーターから依頼を受け、“動かせない人形はない”関節づくりの第一人者・小前隆と、ちいさな学校校長であり誰もがその作品を一度は目にしているであろう(手がけたCM1000本以上!)立体アニメーター・真賀里文子、日本の立体アニメーションの草分け的存在・岡本忠成と長年タッグを組んできた人形作家・保坂純子を迎え、10日間で濃密な授業を行います。

期間: 2009年8月17日(月)〜8月27日(木) 連日10:00〜15:00

公式サイト
http://www.laputa-jp.com/school/top.html

執筆者

樋口 綾