第9回 ラピュタアニメーションフェスティバル2009

日本初上映!エストニアのアニメーション全38作品一挙上映!!
「第9回ラピュタアニメーションフェスティバル2009」では、優れたアニメーション作品を多く生みだしているエストニアから日本初公開となる全38作品(9プログラム)を一挙に上映いたします。奇妙で暗喩に満ち、皮肉と不条理のエッセンスを兼ね備えたエストニアのアニメ−ションは、世界各国のフェスティバルで上映され、多くの受賞を重ねています。50年もの歴史を持つ立体アニメーションのスタジオ「ヌクフィルム」、若手の個性が輝く平面アニメーションのスタジオ「ヨーニスフィルム」から選りすぐりの作品群に加え、エストニアアニメーション界の巨匠プリート・パルンの最新作『ガブリエラ・フェッリのいない生活』を含めた見ごたえのあるプログラムです。日本でこれほど多くのエストニアの作品が紹介されるのは初めてのことです。

エストニアとはどんな国?
バルト三国のひとつ、エストニア。北ヨーロッパのバルト海沿いに位置し、フィンランド、スウェーデン、ラトヴィアとロシアに隣接しています。九州と同じくらいの面積の国土を持ち、人口は約140万人という小さな国で、何百年もの間、諸外国から侵略されてきたという歴史を持ちます。
1991年、何万人もの国民が「合唱」の力によって独立を訴え、旧ソ連から再独立を果たしました。5年に1度開催される「歌の祭典」など、合唱がとても有名な国として知られます。現在のエストニアはオープンでリベラルな国を作り上げ、I T産業が発達した情報社会の国として2004年にEUに加盟しました。日本で馴染み深いエストニア人としては、日本相撲界の把瑠都関(バルト関)という力士がいます。

〜魅力的なプログラム〜
エストニアアニメーション界の巨匠“プリート・パルン”の最新作を始め、リホ・ウント、ラオ・ヘイドメッツなどエストニアの立体アニメーションのベテラン作家の初期の作品から、ウロ・ピッコフ、プリート・テンダーなど注目の若手作家の作品を幅広く上映いたします。ウィットに富んだユーモアのセンスでお送りする、現代の社会問題を諷刺した作品群。

★ プリート・パルン最新作 ★ 43min
『ガブリエラ・フェッリのいない生活』 
プリート・パルン/オルガ・パルン(2008/43min)
2008年 エストニア アニメ−テッド・ドリームズグランプリ受賞
2008年 オランダアニメーションフィルムフェスティバルグランプリ受賞

エストニアアニメーション界の巨匠“プリート・パルン”最新作。愛、カギのかかったドア、顔のない泥棒、傷ついたコウノトリ、壊れたコンピューターとバーチャル娼婦のオーケイシスターズ…それぞれの登場人物が連鎖しあう、シュールさとエロティシズムの薫り漂うドラマティックな物語。色調を抑えた洗練された画面と、個性あふれるキャラクターたち。夫人との共同制作になる今回の作品はこれまでのプリート・パルン作品の新境地である。

★ プリート・パルン作品集 A ★ 84min
◆『トライアングル』(’82/18min)
◆『おとぎ話』(’84/10min) 
◆『草上の朝食』(’87/27min)
◆『ホテルE』(’92/29min)

★ プリート・パルン作品集 B ★ 83min
◆『1895』(’95/30min)     
◆『カール・アンド・マリリン』(’03/23min)  
◆『ナイト・オブ・ザ・キャロット』(’98/30min)

★ エストニアの作家たち ★ 71min
◆『ウェイツェンベルグ・ストリート』カスパル・ヤンシス(’02/11min)
◆『人生の味』ウロ・ピッコフ(’05/12min)     
◆『バミューダ』ウロ・ピッコフ(’98/11min)
◆『モンブラン』プリート・テンダー(’01/11min) 
◆『フォックス・ウーマン』(’02/10min)
◆『リトル・リリィ』マッティ・キュット(’94/16min)

★ フランク・アンド・ウェンディー ★ 72min
◆『フランク・アンド・ウェンディー』カスパル・ヤンシス/ウロ・ピッコフ/プリート・テンダー(’05/72min)

★ エストニア最新作品集 ★ 66min
◆『ブラック・シーリング』ヘイキ・エアニッツ/カスパル・ヤンシス/ウロ・ピッコフ/プリート・テンダー/
プリート・パルン/ヤンノ・ポルドマ/マッティ・キュット(’07/18min)
◆『マラソン』カスパル・ヤンシス(’06/15min)   
◆『ディアロゴス』ウロ・ピッコフ(’08/5min)広島国際アニメフェスティバルコンペティション部門で上映
◆『隣人へのメッセージ』プリート・テンダー(’06/11min) 
◆『インヒアレント・オブリゲイション』ラオ・ヘイドメッツ(’08/10min)
◆『ドレス』イリナ・ガリン/マリ・リース・ヴァソフスカヤ(’07/7min)

★ ヌクフィルム特集A ★ 68min 
◆『ヒュ−ママチノイド』カルジュ・キヴィ(’95/7min)
◆『ブラザーズ・ベアハート』リホ・ウント(’05/18min)
◆『ウェイ・トゥ・ニルヴァーナ』マイット・ラース(’00/13min)
◆『リビング・ルーム』ラオ・ヘイドメッツ(’94/10min)
◆『夢の原理』マッティ・キュット(’06/10min)
◆『インスティンクト』ラオ・ヘイドメッツ(’03/10min)広島国際アニメフェスティバルコンペティション部門で上映

★ ヌクフィルム特集B ★ 88min 
◆『ネイル』ヘイノ・パルス(’72/10min)  
◆『ハビング・ソウル』リホ・ウント(’93/18min)
◆『キャベツヘッド』リホ・ウント(’93/29min)
◆『戦争』リホ・ウント/ハーディー・ウォルマー(’87/15min)
◆『カメラマン“コップス”イン・マッシュルームランド』ヘイノ・パルス(’64/16min)

★ エストニアレトロスペクティブ ★ 68min
◆『リトル・ぺーターの夢』エリペルト・トゥガノフ(’58/20min)
◆『レジー・スミス』ヘイノ・パルス(’73/10min)
◆『アトムボーイと将軍』エリペルト・トゥガノフ(’70/10min)
◆『パパ・カルロ劇場』ラオ・へイドメッツ(’88/9min)
◆『魔法をかけられた島』リホ・ウント/ハーディー・ウォルマー(’85/9min)
◆『貴族の義務』ラオ・ヘイドメッツ(’89/10min)

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<会期>2009年3月15日(日)〜4月11日(土)
<場所>ラピュタ阿佐ヶ谷
[入場料金]
(当日)一般:1,200円/シニア・学生:1,000円/こども(中学生以下):500円/会員:800円/水曜サービスデー:1,000円
<主催>ラピュタアニメーションフェスティバル実行委員会
http://www.laputa-jp.com/laf/(情報順次アップ予定)
<後援>杉並区、エストニア共和国大使館、日本・エストニア友好協会
<協賛>大日本印刷株式会社、有限会社金沢印刷
<協力>セイコーエプソン株式会社、阿佐ヶ谷スターロード商店街、阿佐ヶ谷パールセンター

執筆者

Naomi KannoNaomi KannoNaomi Kanno