10月9日〜19日に開催された第28回ルイ・ヴィトン・ハワイ国際映画祭(LVHIFF)で、『おくりびと』が観客賞を受賞しました。観客賞とは、開催期間中に上映された36ヶ国154作品の中から観客のアンケートによって選出される賞のことです。

同映画祭は、アジア太平洋地区の新しい映画作品に焦点を当てて紹介する国際映画祭として、ここ数年、北米や環太平洋地域の主要映画祭の中でも重要な位置を占めるようになっており、受賞者・参加者には渡辺謙(2006)、サミュエル・ジャクソン(2005)、イ・ビョンホン(2005)、マギー・チャン(2004)、チャン・イーモウ(2004)、クエンティン・タランティーノ(1998)、アン・リー(2005,1997)など多くの俳優や監督が名を連ねています。

『おくりびと』は、第32回モントリオール世界映画祭で最高賞のグランプリ、中国のアカデミー賞といわれている第17回金鶏百花賞の外国映画部門で最優秀作品賞・監督賞・主演男優賞を受賞するなど海外でも高い評価を受けており、来年2月に開催される第81回米国アカデミー賞外国語映画賞の日本出品作品にも決定しています。

日本国内では10月23日時点で観客動員204万人を突破し、10月25日(土)から 220スクリーンでのロングラン興行として200スクリーンで引き続き上映。
また、10月30日には150スクリーン規模で韓国でも上映が始まり、『おくりびと』ブームは日本から世界へ飛び火しながら、まだまだ膨らんでまいります。

○滝田洋二郎監督コメント
またひとつ新たな賞をいただき、まるで作品が一人歩きをはじめているようです。
映画のつくり手側にとって観客からの評価は一番嬉しいもので、日本国内外を問わず高い評価をいただいていますが、環太平洋の国々の観客にも受け入れられたことを、このうえなく嬉しく思っています。
宗教や文化の違いはありますが、死という普遍的なテーマは相通ずるものがあるんだと実感しております。韓国の釜山国際映画祭でも、観客の反応を直に受け取ることができて、とても感動しました。やはり一緒に現地の皆様の反響を体感してみたい気持ちもありますので、機会があれば、ぜひとも海外で立ち会ってみたいと思います。

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執筆者

Naomi Kanno