9月27日(土)より、シネクイント(渋谷)にて公開になるジュリアン・シュナーベル(『潜水服は蝶の夢を見る』)監督最新作『ルー・リード/ベルリン』が、映像的にはなんら問題がないものの、字幕内容の過激さから映画倫理管理委員会(映倫)より、PG12(12歳以下の方は親の同伴が必要)の規制を受けるという異例の事態となりました。

作品はカリスマ・ミュージシャン、ルー・リードの伝説のライブの模様を映画化したロック・ドキュメント。映像はライブの模様とショートフィルムに彩られた作品で、特に映倫の規制にかかるようなものではないものの、ルー・リードの伝説のアルバム「ベルリン」で構築されたライブ演奏曲13曲の歌詞が、「ホモセクシャル」「ドラック」「暴力」「セックス」「自殺」といった言葉で構築され、その過激な字幕内容が問題となった、というもの。

また、完璧主義者として知られるルー・リードたっての要請で、本作品の日本語字幕は、オリジナル言語である英語歌詞を日本語に翻訳、その字幕翻訳を再度英語に直したものをルー・リード・サイドに送り、本人がチェックを入れるという徹底ぶり。その行程自体非情にまれなケースでもあるが、内容の過激さやこうした異例のチェックなどから、字幕翻訳者の頭を悩ませることとなった。

監督:ジュリアン・シュナーベル(『潜水服は蝶の夢を見る』『夜になるまえに』『バスキア』)
出演:ルー・リード、スティーブ・ハンター、フェルナンド・ソンダーズ、シャロン・ジョーンズ、アントニー、ブルックリン・ユース・コーラス

アメリカ映画/85分/35mm/1:1.85/字幕翻訳:石田泰子
提供:バップ 配給:バップ+ロングライド

★『ルー・リード/ベルリン』公式HP::http://www.loureed-berlin.jp/

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執筆者

Naomi Kanno