文化庁メディア芸術祭では、今年度の地方展として『文化庁メディア芸術祭つくば展』を11月1日から3日まで、筑波大学総合交流会館・講堂(つくば市)にて開催します。
文化庁メディア芸術祭は今年度で12 回目を数え、アートとエンターテインメント、プロとアマチュア、商業作品と個人作品といった垣根を越え、さまざまなジャンルの表現が集うフェスティバルとして世界からも注目が集まっています。

その特徴は第1回大賞作品に見ることができます。デジタルアート[ インタラクティブ] 部門大賞は、当時筑波大学大学院生であった近森基氏の『KAGE』、アニメーション部門大賞は宮崎駿監督の『もののけ姫』に贈られました。学生が制作したアート作品が、巨匠によるエンターテインメント大作と並んで大賞を受賞したことは画期的なことでした。また2つの作品ともに日本的な感性や、文化的背景を含んでいたことは、メディア芸術祭のその後の方向性を決定付けたと言えるでしょう。

文化庁メディア芸術祭つくば展ではこの特徴に焦点をあて、《メディアアート展示》と《劇場公開アニメーション上映》の2つで構成します。メディアアート展示で『KAGE』『モルフォタワー』『デジタル・ガジェット6,8,9』など大賞作品を含む筑波大学関係者の作品を紹介します。劇場公開アニメーション上映では、歴代大賞作品のなかから劇場公開作品7本を選びフイルムで上映します。また、11月1日には、メディアアーティストのクワクボリョウタ氏、明和電機の土佐信道氏が出演するシンポジウムも開催します。

<開催概要>
名 称:文化庁メディア芸術祭 つくば展
主 催:文化庁
共 催 :第23回国民文化祭茨城県実行委員会
筑波大学、CG-ARTS 協会
会 期:11月1日(土)〜11月3日(月・祝) 10:00 〜18:00
会 場:筑波大学 総合交流会館・講堂(茨城県つくば市天王台1-1-1)
・秋葉原からつくばエクスプレスにて「つくば駅」、筑波大学循環バス(右回り)で「大学会館前」下車
・東京駅八重洲南口から「筑波大学」行き高速バスで「大学会館前」下車
入場料 :無料
URL :http://plaza.bunka.go.jp/festival/event/
お問合せ:
CG-ARTS 協会「文化庁メディア芸術祭事務局」
フリーダイヤル0120-4545-36

■劇場公開アニメーション上映 (筑波大学 講堂)
  『もののけ姫』から『河童のクゥと夏休み』まで、アニメーション映画の大賞作品をフイルム上映。
 
11月1日(土)
11:00 『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦』 原 恵一監督
13:10 『マインド・ゲーム』 湯浅政明監督
 
11月2日(日)
11:00 『時をかける少女』 細田 守監督 (第10回大賞)
13:10 『河童のクゥと夏休み』 原 恵一監督(第11回大賞)
16:00 連句アニメーション『冬の日』 川本喜八郎監督 他(第7回大賞)
 
11月3日( 月・祝)
11:00 『千年女優』 今 敏監督(第5回大賞)
13:10 『もののけ姫』 宮崎 駿監督(第1回大賞)

■メディアアート展示 (筑波大学 総合交流会館)
近森 基、児玉幸子、クワクボリョウタ、大賞受賞作家を含む筑波大学関係者のメディアアート作品展示。
『KAGE-mini』 近森 基(第1回大賞)
『モルフォタワー』 児玉幸子(第5回大賞)
『デジタル・ガジェット6,8,9』 クワクボリョウタ(第7回大賞)
『パノラマボールとゼログラフ 映像メディアの別の進化論』 橋本典久(第7回優秀賞)
『life-size』 scope+ 橋本典久(第8回奨励賞)
『ラマーズ4』 江口拓人(第8回推薦作品)
『Spyglass』 村上史明(第9回優秀賞)
『Control』 栗山 斉(第9回推薦作品)
『ためいきまじり』 坂本のどか(第11回推薦作品)
『トレジャーボックス』 ワダナナヒロ(第9回推薦作品)
『A day in the life of Ayako』 ワダナナヒロ(第11回推薦作品)
『garden of the metal』 赤山 仁、亀井克幸、西 光一(第4回優秀賞)
『sweet colors』 赤山 仁、亀井克幸、西 光一(第5回推薦作品)
『dice』 赤山 仁(第8回推薦作品)

■メディアアート・シンポジウム (筑波大学 講堂)
日時  11月1日( 土)16:30-18:00
出演  岩田洋夫(筑波大学教授)、クワクボリョウタ(メディア・アーティスト)、土佐信道(明和電機)
司会  三田村?右(筑波大学名誉教授)
*第11回文化庁メディア芸術祭の映像作品上映やマンガ展示もあります。
*上映会やシンポジウムは当日先着順です。
混雑時には整理券を配布する場合もあります。

執筆者

Naomi KannoNaomi Kanno