この物語をあなたの目で見て確かめてください。あなたの心で感じて下さい。

小学5年生の妊娠、出産を通して、コドモたちの力強さと大きな可能性を描ききった名作『コドモのコドモ』。衝撃的なテーマに賛否両論話題となっていますが、ひたむきで、まっすぐな姿は、オトナたちが忘れてしまった、とてもシンプルで当たり前な “ほんとに大切なもの”を思い出させてくれる感動の物語。

<ストーリー>
春菜は負けん気の強いイマドキの小学5年生。ある日、いじめられっこで幼なじみのヒロユキと興味本位でしたのは“くっつけっこ”という遊び。そして学校で性教育の授業を受け「私、妊娠したかも!?」と思い始めます。大人たちに知られないままに、どんどん大きくなっていくお腹を抱え、春菜と友人たちはコドモだけの力で赤ちゃんを守ることを決意しますが……。

———————————————
釜山映画祭ディレクター  キム・ジソクさん
小学5年生の子供たちによる、崇拝すべき、しかし衝撃的な反乱だ。子供たちの社会は無限の可能性を持っていて、大人たちよりも柔軟な判断力を持っている。大人たちは子供時代を経験しているにもかかわらず、みんな、そのことを忘れてしまっている。『コドモのコドモ』は、大人たちが忘れてしまった世界を、最初は衝撃を持って描き、ラストは共感へと導く。

各界からの熱いコメント、応援メッセージが続々と寄せられています。

11歳という年齢で子どもを産むのは、あまりに酷な話だと思います。この題材は、あまりにもスキャンダラスです。けれど、この映画には、ほんとうに大事なものが詰まっています。 命というものはつないでいくものであり、大切なものだということを、長い人生を経てきたからこそ分かっている「老人力」と、”ありえない”ということが分からないからこそ、観念にしばられずに新しい命の尊さを感じることができる「子ども力」が、この映画の中で証明しています。            
——見城美枝子さん(青森大学教授・ジャーナリスト)

自分の腹から出てきたコドモだって、ホントの気持ちなんてわからない。むしろ、わかったつもりになることを恐れているというのか。オトナゲない私だけれど、“わからないけど、わかりたい”という切実な想いが、この映画に登場するコドモも、オトナをも、ゆるやかに動かしてゆく様を観て、強く思ったことがある。コドモが何かに困った時、せめてそばにはいたい、と。親の責任というよりは、いちばん身近なオトナの愛として。
——石村加奈さん(バラエティ・ジャパン編集部) 

コドモの力は素晴らしい!忘れかけていたものを気付かされました。
——今宿麻美さん(モデル)

生命が胎内に宿り、誕生していく過程を見守りながら、生の根源的な意味を感じとり、豊かな人間関係を育んでいく子どもたちの友情のスバラシサ。その成長ぶりに、爽やかな感動を覚えた。
——漆原智良さん(教育評論家 児童文学作家)

「コドモのコドモ」=「コドモのチカラ」です。私はとても感動しました。
どうぞ先入観や道徳という物差しで論じないでください。屈託のない、自由で、素朴な子どもたちの力が、今の日本に何より必要ですから。
——大竹洋子さん(東京国際女性映画祭ディレクター)

『コドモのコドモ』は、野性を象徴するような妊娠・出産によって、合理化、情報化、画一化されていく社会に揺さぶりをかける。自然は過酷だが、それを遠ざけ、現代的な生活に完全に取り込まれてしまえば、本来の人間性は失われる。
——大場正明さん(評論家)

子供たちに不思議な存在感がある。地に足が着いていた。生命に向き合う時、そこに畏れと歓びがある。子供たちはそれを全身で受けとめていた。
——小林キユウさん(写真家)

主人公の春菜を目にした瞬間、この子なら2時間観ていられると思った。そして、映画が終りに近づいた時、あと2時間観ててもいいな、と思った。
——是枝裕和さん(映画監督)

この物語のリアリティーについては、私には判断できない。ただ、リスクを恐れず、子供の可能性と素晴らしさを真っ向から描いた、今の日本で重要な作品だと思う。みんな始めは子供だった。それを思い出せば、人生は、そんなに複雑じゃないのかも知れない。
——佐藤順子さん(アミューズシネカノン 番組編成ディレクター)

こども達のみずみずしい演技が印象的でした。生命の誕生はどのような形であれ、感動を与えてくれます。 
——高田万由子さん(女優・タレント)

子供たちには不思議がいっぱい。赤ちゃんは新しい子供だから先輩のみんなが誕生を大歓迎。子供の思想が生きて輝いている! 
——田中千世子さん(映画評論家)

まっすぐな気持ちは、人の心を動かす原動力。
——ちはるさん(タレント)

おかあさんに抱っこされた時の春菜になってみた。そしたらコドモの考えてることって純粋な意味で正しいなって、嬉しくて、胸がギュッとした。
——長島有里枝さん(写真家)

人は一つの命であるが同時に命を前にしたときそれぞれの真の価値を試されるのだ
——名越康文さん(精神科医)

本作品では小学校5年生の女の子の出産というショッキングな題材を、子役達が伸びやかに演じてくれている、と思う。はりきってはいるが、子ども達の心をとらえきれずにズレまくる新人先生役、麻生久美子の演技もいい。
しかし、学校現場で5年間校長をやっていた人間としては、むしろ、この問題作の撮影を可能にさせた、能代市長と教育長の勇気に敬意を表したい。
——藤原 和博さん(前・杉並区立和田中学校・校長)

子供が子供を産むなんて、信じられないような事だけど子供たちや、子供たちに関わってくる全ての人たちが温かくて愛にあふれた映画でした。
——成海璃子さん(女優)

葉ずれの音がする木のうえで芽生え、土の匂いのする場所で育まれたコドモが、雪のなかでこの世界に飛び出してきた、その瞬間!頭でっかちな理屈を吹き飛ばす原始的な命の力が、スクリーンから確かに伝わってきました。
—— 細谷美香さん(映画ライター)

「コドモ」が「オトナ」よりたくましい存在になって 「オトナ」が「コドモ」よりかよわい存在になってゆくその位置関係がぐるりとひっくり返る様をこの映画は十分な説得力をもって 見事に映像に収めていました。あらすじをすこし見て「愛」や「絆」などを執拗に説く映画だと先入観で思ってしまったあなたにこそこの映画は必ず観てほしい
——ミト/クラムボン(ミュージシャン)

萩生田宏治監督は、しつこく、ていねいに、最後の最後まで難しい理念と真摯に向き合い、ひとつの大きな感動を結晶させた。「真面目」という言葉がどこまでも似合う映画。
——森直人さん(映画批評 ライター業)

出産シーンで示されるコドモたちの強さが頼もしく、ぶつかりあいながらも、一番大切なのは春菜と赤ちゃんを護ること、と気がついているのだから偉い。
あくまでもファンタジーには違いないが、ここにはただの絵空事にはならない細やかな心づかいがある。
——渡辺祥子(映画評論家)

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=46122

執筆者

Naomi KannoNaomi Kanno