小さなコドモたちの大きな奇跡の物語<ファンタジー>
ただひたむきに、力いっぱい守る。ほんとうに大切なものだから。

春菜はイマドキの小学5年生の女の子。ある日、いじめられっこで幼なじみのヒロユキと興味本位でしたのは“くっつけっこ”という遊び。そして、性教育の授業を受け「私、妊娠したかも!?」と思い始めます。大人たちに知られないままに、どんどん大きくなっていくお腹を抱え、春菜と友人たちは団結し、コドモたちだけで乗り越えることを決意しますが……。

同級生の妊娠、出産という出来事に、学級崩壊寸前のクラスのコドモたちが、団結し、命の尊さを学び、ぶつかりながらも助け合い、小さな命をコドモたちの手で守り抜く感動の成長物語。

コドモたちのあなどれない力強さ、逞しさ、そして、したたかな反応や無邪気なズルさまで、瑞々しいコドモたちの真の姿を、大きな愛を持って描ききった傑作の誕生です。
ひたむきで、まっすぐな姿は、オトナたちが忘れてしまった、とてもシンプルで当たり前な “ほんとに大切なもの”を思い出させてくれます。

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11歳という年齢で子どもを産むのは、あまりに酷な話だと思います。
この題材は、あまりにもスキャンダラスです。
けれど、この映画には、ほんとうに大事なものが詰まっています。
命というものはつないでいくものであり、大切なものだということを、長い人生を経てきたからこそ分かっている「老人力」と、”ありえない”ということが分からないからこそ、観念にしばられずに新しい命の尊さを感じることができる「子ども力」が、この映画の中で証明しています。

見城美枝子さん(青森大学教授・ジャーナリスト)

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執筆者

Naomi Kanno