2008年8月14日、カリフォルニア州バーバンク発 — ワーナー・ブラザース映画は、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の公開日を09年夏に変更。これにより、大ヒット・シリーズ「ハリー・ポッター」第6弾は09年7月17日に全米および世界の主要地域で同時公開されることが、同社社長兼最高執行責任者(COO)のアラン・ホーンより本日発表された。
 この発表にあたり、ホーン社長はこう説明した。「『謎のプリンス』の公開を来年夏へ変更した理由は2つあります。まず、当然ながら夏は柱となるファミリー向け映画にふさわしい時期だということ。これは、『ハリー・ポッター』シリーズ中、1作目に次ぐ興収を記録した前作『不死鳥の騎士団』でも証明されています。さらに、アメリカの映画会社はどこも同じですが、いまだに脚本家組合のストライキの影響があるのです。ほかの作品の脚本の完成が遅れたことで各社の09年公開スケジュールが変わり、それによって、うまく活用できそうな新たな公開機会も生まれています。当社としては、真夏の大規模公開作品がなかった7月に『謎のプリンス』を移動することが最善の戦略だと判断しました」
 ワーナー・ブラザース映画グループ社長のジェフ・ロビノフはこう明言する。「今回の公開日変更によって、本作あるいは今後の『ハリー・ポッター』映画の制作スケジュールは変わりません。『謎のプリンス』のポスプロは予定どおり終了し、二部作になる『ハリー・ポッターと死の秘宝』の公開計画に影響は出ません。『ハリー・ポッター』のファンがシリーズの最終章を早くスクリーンで観たがっていることはよく分かっています。実際、今回の公開日変更により、『謎のプリンス』と『ハリー・ポッターと死の秘宝』第1部の公開時期が近くなるので、ファンの皆さんにはその点を喜んでいただけると思います」
 今回の公開日変更について、「ハリー・ポッター」シリーズ全作の製作を務めるデイビッド・ヘイマンはこう語る。「ジェフ・ロビノフから『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の公開日を09年7月に移す理由について詳しい説明を受けたとき、これによって、これまでで最大の観客にアピールできるチャンスができたとすぐに分かりました。私はこの映画、監督デイビッド・イェーツの手腕、そしてたぐいまれな魅力にあふれるキャストを非常に誇りに思っています。これまで以上にこのシリーズを深め、可能性を広げた作品だと確信しているのです。スタッフ、キャスト一同、この作品を世界中の「ハリー・ポッター」ファンと分かち合うのが楽しみでなりません。ほんのちょっとだけ長く、待たなければいけませんが」
 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』と『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の監督であり、次の『ハリー・ポッターと死の秘宝』でも監督を務めることになっているデイビッド・イェーツはこう付け加える。「『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の制作はとても楽しませてもらっています。ダン、ルパート、エマ、そしておなじみの若いキャストは全員、成長し続けていますし、新しいキャストはホグワーツに新鮮な色彩と生命力を吹き込んでくれています。今はこの最新作に最後の仕上げを施しているところですが、そうしているなかでもすでに、最終の二部作の準備を始めています。撮影は2月開始ですが、このすばらしいシリーズに、熱心なファンの皆さんが満足できるようなエキサイティングで感動的な結末をもたらすことに今からワクワクしています」

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』 の日本公開は2009年夏予定。

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執筆者

Yasuhiro Togawa