7月19日の公開以来、日本全国で爆発的なヒットを飛ばし、日本中でポニョ旋風を巻き起こしている、宮崎駿監督作品『崖の上のポニョ』が、今年で第65回を数える、カンヌ、ベルリンと並ぶ世界三大映画祭の中で最も歴史のある、ヴェネチア国際映画祭(8月27日〜9月6日)のコンペティション部門に、選出されました。
 ヴェネチア国際映画祭は、古くは『羅生門』や『無法松の一生』、最近では北野武監督作「HANA-BI」が金獅子賞を受賞するなど、日本映画が多くの賞を受賞した経歴がある国際映画祭です。

 また、スタジオジブリ作品としても2004年の第61回では宮崎駿監督『ハウルの動く城』がコンペティション部門に選出、宮崎監督とスタジオジブリに対して「オゼッラ賞」が授与されました。2005年の第62回では優れた作品を生み出し続けている監督として、宮崎駿監督が「栄誉金獅子賞」を受賞。2006年の第63回では宮崎吾朗監督『ゲド戦記』特別招待作品として公式上映されるなど、縁の深い映画祭となっています。
 現地時間8月31日(日)17:00〜に行われる公式上映には宮崎駿監督も参加予定です。

【宮崎駿監督コメント】
リド島はとても素敵な場所です
また あの道を 朝歩けるかと思うと
とても うれしい
わたし達の映画を気に入ってくれると
うれしいです

『崖の上のポニョ』は9日間で260万人を突破!! 生きとし生けるものすべてに向けた宮崎駿監督のあたたかい眼差しと慈愛が、全国津々浦々で子供から大人まで幅広い層をとりこみ、リピーターも続出! 
30日には早くも観客動員300万人を超えることが見込まれています。

【参考① 宮崎駿監督 海外での主な受賞歴】
2002年 『千と千尋の神隠し』 第52回ベルリン国際映画祭 金熊賞
2003年 『千と千尋の神隠し』 第75回アカデミー賞 長編アニメーション映画部門賞
2005年 第62回ヴェネチア国際映画祭 栄誉金獅子賞

【参考② 日本映画とヴェネチア国際映画祭】
1951年 第12回 黒澤明監督が『羅生門』で ★金獅子賞を受賞
1952年 第13回 溝口健二監督が『西鶴一代女』で ★銀獅子賞(監督賞)を受賞
1954年 第15回 黒澤明監督が『七人の侍』で ★銀獅子賞
1958年 第19回 稲垣浩監督が『無法松の一生』で ★金獅子賞を受賞
1961年 第22回 三船敏郎が『用心棒』で ★男優賞を受賞
1965年 第26回 三船敏郎が『赤ひげ』で ★男優賞を受賞
1997年 第54回 北野武監督『HANA-BI』コンペティション部門 選出 ★金獅子賞受賞
2000年 第57回 北野武監督「BROTHER」特別招待作品として公式上映
2001年 第58回 塩田明彦監督の『害虫』現代映画部門 出品
奥田瑛二監督『少女』国際批評家週間 出品

2002年 第59回 北野武監督『Dolls(ドールズ)』コンペティション部門 選出
塚本晋也監督『六月の蛇』コントロ・コレンテ部門 出品★審査員特別賞を受賞
杉森秀則監督『水の女』国際批評家週間 出品
天願大介監督『AIKI』ニューエントリー部門 出品
2003年 第60回 北野武監督『座頭市』コンペティション部門 選出 ★特別監督賞・銀獅子賞受賞
熊切和嘉監督『アンテナ』コントロコレンテ部門 出品
広木隆一監督『ヴァイブレータ』ニューエントリー部門 出品
2004年 第61回 宮崎駿監督『ハウルの動く城』コンペティション部門 選出 ★オゼッラ賞を受賞
侯孝賢監督『珈琲時光』コンペティション部門 選出
2005年 第62回 宮崎駿監督★「栄誉金獅子賞」受賞
北野武監督『Takeshi’s』コンペティション部門 選出
2006年 第63回 宮崎吾朗監督『ゲド戦記』特別招待作品として公式上映
今敏監督『パプリカ』 コンペティション部門 選出
大友克洋監督『蟲師』 コンペティション部門 選出
2007年 第64回 三池崇史監督『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』コンペティション部門 選出
北野武監督『監督・ばんざい!』特別招待作品として公式上映
青山真治監督の『サッド ヴァケイション』オリゾンティ部門 出品

以上

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執筆者

Yasuhiro Togawa