札幌のコアな映画ファンは要注目!『芸社in新札幌』が8月2日開催
東京を活動の拠点とするアマチュア映像サークル『映像温泉芸社』。彼らが毎年夏に主催し、コアな映画ファンを集めている小さな“映画祭”が『芸社in札幌』だ。
文字通り札幌で行われるこのイベントが、今年も8月2日(土)に新札幌のサンピアザ劇場で開催される。
今年は関西出身の映像作家・山本拓の新作『イチモツ』のプレミア上映と映像温泉芸社に参加する映像作家らの作品集『芸社in新札幌』の二本立てでお送りするとのことで、さっそく主催者の映像温泉芸社スタッフに話を伺った。
・・・・『芸社in札幌』は今年で6回目なんですね?メンバーのみなさんは東京から毎年札幌まで行かれるのですか?
芸社「全員、という訳ではありませんが、毎年6名以上は参加しています。」
・・・・スポンサーとかが付いているんですか?東京からだと旅費もバカになりませんよね?
芸社「まさか(笑)全員自腹です。まあ夏休みの旅行のついでと言う感じで『芸社in札幌』をご覧いただいてたのですが、ここ数年はどちらがメインなのかわからなってきました」
・・・・・今回上映される『イチモツ』というのはずいぶん意味ありげなタイトルですね。女性の私にはちょっと、というか、かなり言いにくいのですが(笑)
芸社「男性の性器のことも指すのでそういう風に思われますが、ここは「腹にイチモツ、背にニモツ」という方の使い方でとらえていただければと思います。
様々な登場人物の想いが入り乱れる様を、古沼に棲む人喰い亀退治という活劇の中で描こうとするのが本作品です。(・・・言いつつ意地の悪い笑いを浮かべる)」
・・・・・し、失礼しました(汗)
ところでこの作品は完成までに6年以上の歳月が掛かっているそうですね。
芸社「『イチモツ』は98分という長尺で、しかも今時8ミリフィルムでの製作でした。
まとまった数のフィルムを現像するためにドイツの現像所まで空輸し、それが戻ってくるまで撮影の結果がわからないというタイムラグも生じました。
それに監督の山本拓は普段は働いていて、休日に映画を製作するというスタイルなのもプロの現場と違い一気に完成まで行けない要因となったのかもしれません。
参加メンバーのほとんどが「これは完成しないんじゃないか」とあきらめていましたが、プロデューサーの河野亜紀さんをはじめとする多くの支援者の支えもあって、なんとか完成にこぎつけました。東京では2006年にお披露目公開を行いました。もうちょっとしゃべっていいですか?
・・・・・どうぞ。
芸社「この作品は映像温泉芸社の作品ではないのですが、芸社のメンバーの多くがスタッフとして参加しており、このまま埋もれさせたくないという想いから自分たちの手で世に問う機会を作ろうということで、今回の『芸社in札幌』での同時上映を行うことにしたのです。
普段の我々はどちらかというと“映像を使ったお笑いネタ”を中心に作品を作っているのですが、たまにはこんなにまじめな作品にも関わってるんだという事もアピールしとこうかというのも少なからずあります。まじめと言いながらもおバカの要素が満載な映画なんですけどね。だいたいこの時代にカメ退治の映画というだけでも・・・」
・・・・・(さえぎるように)映像温泉芸社のみなさんの作品は『芸社in新札幌』で見られるわけですね。
芸社「そうです。しかし今回はホントに『イチモツ』の上映の軒を借りるという感じで開催します。我々の上映会を“映画祭”と紹介してくれる方もいらっしゃるのですが、どちらかと言えば往年の『東映まんがまつり』や『東宝チャンピオンまつり』のような雰囲気に近いものがあります。偏った趣味の連中が寄り集まった集団ですので、ご覧いただく作品も自然とそういった傾向になりますので、そういった作品がお好きな方はどうぞ『イチモツ』の後に引き続いてご覧いただければ幸いです。もっとしゃべっていいですか?」
・・・・あ、もうそんなところで結構です。ありがとうございました。
芸社「つれない・・・」
文責 映像温泉芸社(自作自演)
■映画『イチモツ』あらすじ
「人喰いガメ退治だ!」
熊本の寒村に赴任した若き刑事トビサワは村の駐在カモタとともに入子沼で起きた爆発事故の原因を調査するのだが、そこには数百年間ものあいだ人の肉を食って生きながらえて 来た伝説の大亀が棲んでいたのだった。
大亀が生み出す不老長寿の薬を狙った地元有力者の息子や爆発事故を記事にしようとする 小学校の女子新聞部部員らも加わって事態は混迷を深めていった…。
『芸社in札幌6』の詳細は下記の通り。
■開催日 8月2日(土)
■会 場 サンピアザ劇場
JR新札幌駅より徒歩約2分
地下鉄東西線新さっぽろ駅2番出口より徒歩約2分
■タイムテーブル
(1)『イチモツ』第一回目上映(開場/12:00 開映/12:20)
(2)『イチモツ』第二回目上映(開場/14:20 開映/14:40)
(3)『芸社in新札幌』(開場/16:40 開映/17:00 終了予定20:30)
※各回入れ替え制
■入場料金 1,000円均一(当日券のみ)
※『イチモツ』をご覧になった方は半券をご呈示いただければ『芸社in新札幌』を50
0円でご覧いただけます。
■イチモツ公式サイト
http://homepage2.nifty.com/DA-KIKAN/ichimotsu/
■予告編
http://jp.youtube.com/watch?v=R5ZbASzq-IQ
■お問い合わせ
http://form1.fc2.com/form/?id=156398
執筆者
綿野かおりYasuhiro Togawa