フランス レジスタンスの英雄ジャン・ムーランを逮捕・拷問し、様々な戦争犯罪で罪に問われながらも、大戦後にはアメリカ軍工作員として活動、その後には南米の軍事政権に貢献し、チェ・ゲバラの暗殺計画をも立案した元ナチス親衛隊員クラウス・バルビーの衝撃のドキュメンタリー映画『敵こそ、我が友〜戦犯クラウス・バルビーの3つの人生〜』が7月26日より銀座テアトルシネマほか全国ロードショーとなる。

アカデミー賞受賞監督ケヴィン・マクドナルド監督は、再びドキュメンタリーに回帰、アンデス山脈に“第四帝国”創設を夢見たナチス残党の軌跡を辿ることによって、政府とファシストとの醜悪な関係を暴き、戦後の裏面史を白日の下にさらすことに成功した。力強いストーリーテリングにスリラーさながらの緊迫感溢れる展開、チェ・ゲバラの演説風景やバルビー裁判の貴重なアーカイブ映像で構成された衝撃作だ。

7月26日(土)の公開に先駆けて、本作を含む先行特別オールナイトを以下の日程で開催。

<公開記念先行特別オールナイト>
日時: 7/19(土)23:40〜(予定) 
※5:15終了予定 場所:銀座テアトルシネマ
入場料:¥2,500(税込) 
※7/14より指定席券の先行販売開始、満席になり次第受付終了。特別鑑賞券使用不可。

「敵こそ、我が友〜戦犯クラウス・バルビーの3つの人生〜」(90分)
(2007年/監督:ケヴィン・マクドナルド) 
7/26より、銀座テアトルシネマほか全国順次ロードショー
クラウス・バルビーは、22歳で親衛隊に所属してから、フランスで1987年に終身刑を宣告されるまでの50数年の間に、と
びきり残虐で欺瞞に満ちた“3つの人生”を生きた。 “リヨンの虐殺者(Bucher of Lyon)”の異名を持つ、ナチス・ドイツのゲ
シュタポとして。また、戦後の混沌としたヨーロッパでアメリカ陸軍情報部のためにスパイ活動をしていたエージェント・バル
ビーとして。あるいは、ボリビアにおける政治的抑圧の陰の立役者であり、チェ・ゲバラの暗殺計画をも立案したクラウス・
アルトマンとしてー——。力強いストーリーテリング、スリラーさながらの緊迫感溢れる展開、チェ・ゲバラやバルビー裁判の
貴重なアーカイブ映像と、バルビーの実娘やナチ・ハンター等のインタビューが組み込まれた衝撃作!

「ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実」(91分※DLP上映)
(1999年/監督:ケヴィン・マクドナルド)
1972年のミュンヘン・オリンピックで起きたパレスチナのテロリスト集団“ブラック・セプテンバー”によるイスラエル選手団襲撃事件を詳細に検証した衝撃のドキュメンタリー。実行犯唯一の生存者であるジャマール・アル・ガーシーの史上初となるインタビューをはじめ、事件の関係者たちによる生々しい証言と豊富なニュース映像を基に構成。西ドイツ当局とテロ集団との緊迫の交渉の過程と、西ドイツ側の度重なる不手際が最悪の結末を招くまでの一部始終が赤裸々に描かれていく。アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞受賞作。

「ゆきゆきて、神軍」(122分)
(1987年/監督:原一男)
神戸市で妻とバッテリー業を営む奥崎謙三は、たったひとりの「神軍平等兵」として“神軍”の旗なびくトヨタ・マーク・に乗り、今日も日本列島を疾駆する。かつての所属部隊・独立工兵隊第36連隊のうち、ウェワク残留隊で隊長による部下射殺事件があった事を知り、奥崎は遺族と共に真相究明にのりだす。なぜ、終戦後23日もたってから、二人の兵士は処刑されなければならなかったのか?生き残った元兵士たちの口から戦後36年目にしてはじめて、驚くべき事件の真相と戦争の実態が明かされる。

———————————————————-
<トークショー ゲスト:高橋哲哉氏>
本作の公開を記念し、ユダヤ人大虐殺の証言映画『ショアー』やアイヒマン裁判を描いた『スペシャリスト/自覚なき殺戮者』の公開に携わり、ベストセラー「靖国問題」の著者としても知られる高橋哲哉氏(東京大学大学院総合文化研究科教授)を迎え、本作の見どころを語って頂くトークショーを以下の日程で開催。

日時: 8/2(土)17:30の回上映終了後
場所:銀座テアトルシネマ
ゲスト:高橋哲哉氏(東京大学大学院総合文化研究科教授)
※17:30より本編上映開始/19:00よりトークショー開始/19:20終了予定 7/28より指定席の先行販売開始、満席になり次第受付終了

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=46623

執筆者

Naomi Kanno