旅を通じて見えてくる、チベットの“声”と“民族性”——。
ノンフィクションロードムービー『チベットチベット』。2008年6月より上映開始!

「彼らが命がけで守ろうとしているものは一体何なんだろう?
おじいちゃんやおばあちゃんが僕に言い続けた、
民族の誇りというものなのだろうか?」
まずはチベット問題を“知る”。その後に、自分の小さな力を信じたくなる。
そんな要素がこの作品にはあります。

●作品概要
この作品に描かれているのは、一個人の目線による素顔のチベット。在日コリアン三世というアイデンティティを持つ監督は、モンゴル遊牧民のテントでダライラマ14 世の写真を見かける。導かれるように北インドへ行き、チベットの人々の想いと現状を知る。そして、チベットへ——。ダライラマ14 世や亡命者の声に「民族性」を考えながら、やがて自分自身の問題とも向き合っていく。

●上映情報  ※イベント上映
 2008 年6 月 7 日(土)〜 6 月27 日(金)渋谷アップリンクX
 当日料金:一般1,500 円、学生1,300 円、シニア1,000 円、中学生以下800 円
 6/7 〜 20 11:00、16:30  6/21 〜 27 16:30 会期中トークショーを予定
 2008 年6 月21 日(土)〜 7 月 5 日(土)横浜ジャック& ベティ
 2008 年7 月26・27・8 月2・3・9・10 日 ポレポレ東中野 ※

●キム・スンヨン 監督プロフィール
1968 年生まれ。滋賀県出身の在日コリアン三世。1997 年、世界旅行の途中でチベット問題と出会い、衝撃を受け、撮影を開始。
チベット亡命政府の協力を得て、ダライラマ14 世に10 日間の同行取材を敢行。第二回監督作品に、ボアダムスのYoshimi が音楽
を担当した『雲南COLORFREE』がある。現在、インド放浪の旅の魅力を存分に伝える、笑えるドキュメンタリーを制作中。
●実績
『チベットチベット』は2001 年に完成。自主上映の輪が広がり、現在までの観客動員は4 万人以上。2008 年3 月のチベットでの暴動以降、全国より問合せが殺到。現在、毎週のように上映イベントが行われ、日々観客動員を伸ばしている。

2002 年台湾国際ドキュメンタリー映画祭正式招待、オープニング上映/ 2004 年東京平和映画祭、クロージング上映/
2005 年山形国際ドキュメンタリー映画祭正式招待/ 2007 年オレゴンTAC 映画映像祭、観客賞(最高賞)受賞

「私たちには第三の道がある。そう予感させる映画。」田口ランディ(作家)
怒りはとてもやっかいな感情です。理不尽な加害者に対して被害者は闘うことによって謝罪を求める。相手をねじふせ打ち負かそうとする。でも、それはなぜかむなしい。在日韓国人三世として生まれた<金森太郎こと金昇龍>はそのむなしさを知っていたと思う。勝ち負けを超えた「祈り」によって迫害を乗り越えようとするチベット民族が、この青年をどう変えたのか。ささやかだけれど、私たちには「第三の道」がある。そう予感させる映画です。

公式サイト::http://tibettibet.jp/

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa